「春になったら」奈緒&木梨憲武が見せた息の合った“親子”ぶり。深澤辰哉、見上愛、小林聡美、濱田岳と撮影秘話を語る

フジテレビ系で本日1月15日にスタートする連続ドラマ「春になったら」(月曜午後10:00=関西テレビ制作。初回は15分拡大)の放送直前トークイベントが行われ、ダブル主演を務める奈緒木梨憲武、共演のSnow Man深澤辰哉見上愛小林聡美濱田岳が登壇した。

「春になったら」は、3カ月後に結婚する娘・椎名瞳(奈緒)と、3カ月後にこの世を去る父・雅彦(木梨)が「結婚までにやりたいことリスト」と「死ぬまでにやりたいことリスト」を実現していく日々を描いた、笑って泣けるハートフル・ホームドラマ。連続テレビ小説「まんぷく」や大河ドラマ「龍馬伝」(ともにNHK総合ほか)など、数々のヒット作を世に送り出した福田靖氏によるオリジナル脚本で、福田が得意とするシリアスとコミカルが同居した世界観の中で、笑いと感動に満ちた物語を立体的に映し出していく。

ステージに登壇し、一言ずつコメントしていく7人の出席者たち。まず、すでに第1話の完成版を見たという奈緒が「桜の季節にお届けするドラマになって、本当にうれしく思いました」と笑顔であいさつ。

木梨も「70人のスタッフとキャスト全員がチーム一丸となって作っています。僕以外はプロの俳優さん。撮影から1カ月ほどになりますが、ようやくなじめてきたかな」と真摯(しんし)に語った。

次に、瞳の大学時代の友人・岸圭吾役の深澤が紹介される。すると、手を挙げて笑顔を振りまく深澤の様子を見た木梨から「やっぱりSnow Manとなるとフラッシュの数が多いね」と言われ、「そんなことないですよ。でも、一応Snow Manやらせてもらっています」とツッコミに応じながら、「岸くんという役は本当に心が優しくて、ふだんの深澤とそっくりだなと共通点を感じています(笑)」とおちゃめにコメント。続けて「これまでの中で一番ナチュラルに演じられる役でした。テレビをご覧になってナチュラルだな、普通だな、本当にそこにいるなと思ってもらえるように頑張ります」と意気込んだ。

瞳と同じ大学の写真部に所属していた友人・大里美奈子役の見上は「奈緒さんが演じる瞳の一番の理解者でありながら、同じ理解者の岸くんが好きということもあって、複雑な役どころです。大学生からの長い友情が3人から見えるようなお芝居にしたい」とアピールした。

続けて、瞳が務める助産院の院長・杉村節子役を務める小林は、大ベテランと紹介され「どうも、大ベテランの助産師を演じます(笑)」と切り出し、会場から笑いが起こる中、「木梨さんが唯一お兄さんですけど、現場ではスタッフさんも合わせて私が大ベテランでして、大ベテランとして恥じないよう頑張ります」と、“大ベテラン”を連呼する小林に、共演者も爆笑。

“カズマルくん”というピン芸人で、瞳の婚約者・川上一馬役を担う濱田。「結構大きなステージで、カズマルくんがネタをやるシーンがあったのですが、撮影には百戦錬磨(ひゃくせんれんま)のエキストラさんたちがいらして、助監督さんの合図で笑ってくれました。謎の空気感の中、いろいろな人に助けられています(笑)」と謙虚な姿勢を見せ、「奈緒さんとノリさん(木梨)が本物の親子のように、カメラの前でもそうじゃないところでも掛け合いをして、このドラマの象徴のような存在。こんなに早い段階でチームワークができたのは、初めてに近い経験です。この温かい雰囲気の中で頑張ります」と意欲をにじませた。

第1話を試写した感想を聞かれた奈緒。実は、木梨と一緒に試写をしようと計画していたらしいが「集合時間に行くと木梨さんの目が真っ赤で…。『あっ、先に見たな~。待ちきれなくて見たな~』と分かりました」と言って木梨に視線を向ける。すると木梨が「先に撮影が終わったんで、待ちきれなくて見始めちゃっいました」と言い訳。「奈緒ちゃんが来た瞬間に止めて、もう1回最初から見直したので、1回半見ました。一番いいところで止まったので(笑)」としれっと白状した。

加えて、奈緒が心配になるくらい真っ赤だったと言う、木梨が涙目だった件については「自分でやって自分で泣いてて、気持ち悪いなって思ったのですが、撮影では同じカットを何回も撮りますよね。それが、僕は毎回違うことをやっちゃう。それなのに、監督がちゃんと奇麗に仕上げてくださり、セリフのやりとりも違和感なく編集してくださったことの感動もあります」と照れくさそうにした。

次に、試写した際に印象に残っている撮影に関して、奈緒はカズマルくんのライブシーンを挙げた。「ライブシーンでは観客席から友人3人で横並びでかずまるくんを見ているという設定だったので、ふっかさん(深澤)と愛ちゃんがどんな表情でライブを見ていたのか分からなかったんです。試写したら『こんな顔していたんだ!』って分かったのが面白かったですね」と話し、カズマルくんの大ファンで、時代が彼の芸に追いついていないと思っている瞳と、まるで笑っていない岸くんと美奈子とでは温度差があったことに、映像を見てようやく気付いたことが明かされた。それに対して、深澤と見上は「本当に面白かったから、笑いをこらえるのが必死だった」と口をそろえ、実際には違う感情だったようだ。

この日、奈緒以外の俳優と初対面だという小林。助産師の役づくりについて聞かれると「大ベテランの役ですから…(笑)。撮影前には、実際の助産師の方の教材用映像とか資料とかを見て、覚悟していました。お芝居であっても、産むシーンは本当に死にそうなんです。すごい大変そうでしたよね」と、妊婦役のキャストの苦労をねぎらう。そのシーンを一緒に撮影した奈緒も「酸欠になりそうなんですよ」と同調。小林は「人が産まれるってこういうことなのかと、こんなに大変なのかとあらためて感じて、ここにいる皆さんも産まれた時はあんなにちっちゃかったのかあって、皆さんがいとおしくなるんです(笑)。真っすぐ育ってね!」と優しい笑みを浮かべ、奈緒も「出産シーンの後は、カメラマンさんもみんな赤ちゃんに見えてきて、みんなかわいい」と、小林と顔を見合わせていた。

クランクイン前に数回顔合わせを行い、親子関係を築いたという奈緒と木梨。「奈緒ちゃんがムードをつくってくれるんです」と木梨が言うと、奈緒も「最初は緊張もあったのですが、初めてお会いした時からたくさん話してくださって。私はうなずいているだけでも次々とお話してくださいました。何も不安はいらないし、気を使い過ぎることなくお父さんのノリさんに飛び込んでいこう、娘でいようと思わせていただいたのは、ノリさんの人柄のおかげ」と感謝。続けて、木梨も「僕以外の皆さんは台本を持ってくることはないんですが、僕だけギリギリまで持っていて。奈緒ちゃんが俺の分までセリフが入っているから、次は何の話だったかなと思ったら、横でポンと奈緒ちゃんが教えてくれるので、頼りにしています」と率直な気持ちを口にした。

その後、木梨が24年ぶりに連ドラ出演を決めた理由について、妻(安田成美)や仲間の存在があったことを回顧したり、奈緒がベテラン芸人である木梨に対して躊躇(ちゅうちょ)せずに「お父さんにお笑いが分かるの?」と言い放つシーンの裏話を語ったり、楽しい撮影現場の様子が伝わってくるトークが展開された。

さらに、タイトルの「春になったら」にかけて、「春になったらやりたいこと」をそれぞれ発表。

深澤は「車の免許を取りたい!」と力を込め、季節感を感じたい小林は「いろいろなところに桜を見に行きたい。奈良のシカも一緒に見たい」と明かす。ドラマの撮影で年末年始に恒例のハワイに行かれなかった木梨が「クランクアップしたら、ハワイの様子を見に行きたい」と宣言。奈緒は「母と買物に行って、春色のお洋服を買いに行きたい」と親孝行の面を見せた。

そして、濱田は「無事に撮影を終えて、(カズマルくんの小道具である)キャッチャーミットとサポーターをステージ上にそっと置きたい」と話すと笑いが起き、見上が「油絵を始めたのでスケッチをしに行きたい」と言い、美術部だったという奈緒に「一緒に行きませんか?」と誘うと、アーティストとしても活躍している木梨が「2人で盛り上がって俺、誘われていないな~」と寂しそうだったが、「アトリエがあるんで、そこで描いていいよ」と場所の提供を申し出た。

最後に、出演者を代表して、奈緒が「胸が熱くなったり、目頭が熱くなるシーンもたくさんありますが、皆さんに笑顔になっていただけるドラマです。私は桜を見るのが好きで、つぼみから満開になっていくどの瞬間も桜を楽しめると思います。この作品は、親子や友達、恋人、同僚など、みんなが満開になる過程を描いていきます。そんな、つぼみから満開になるまでを見守ってもらいたいです」とメッセージを送り、トークイベントは終了した。

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