「入院している息子のために…」矢が放たれた的めがけて一斉に走り ご利益のある木片を奪い合う 熱田神宮「歩射神事」

(島越翔平記者)
「最後の矢が放たれました。参拝客が一斉に駆け出します」

15日午後2時過ぎ、名古屋市の熱田神宮で豊作と厄よけを祈願して矢を射る歩射神事(ほしゃしんじ)が行われ、魔よけのお守りを巡る参拝者同志の激しい争いが繰り広げられました。

午後1時過ぎからの神事では、6人の神職が約16メートル先にある直径1.8メートルの的に36本の矢を放っていきます。

クライマックスは最後の矢が放たれた後。

的につけられた「千木(ちぎ)」という木片をめがけて猛ダッシュ。

「千木」は魔よけのお守りになるとされ、約50人の参拝客が奪い合いました。

千木の中でも特にご利益があるとされる「大千木(おおちぎ)」を手に入れたのは、ことし初めて参加したという三重県松阪市の辻本将也さん37歳。

(辻本将也さん)
「やった~よっしゃ!息子が入院しているので、息子のためにと思っていたのでよかった。ことし地震などがあって、苦しいと思う。皆さんにとってすてきな年になってほしい。みなさんが普通に生活できたらいいです」

© CBCテレビ