能登地震、家屋倒壊で死亡18人 氏名公表23人、10~93歳

「輪島朝市」付近の焼け跡を歩く女性=15日午前、石川県輪島市

 石川県は15日、能登半島地震の犠牲者のうち、遺族の同意を得た3市1町の男女23人の氏名などを公表した。県が犠牲者の氏名を公表するのは初めて。年齢は10~93歳で、23人中18人は家屋倒壊が原因の死亡とされた。自治体別では輪島市11人、珠洲市5人、穴水町5人、七尾市2人だった。

 馳浩知事は同日の県災害対策本部会議後、公表の理由について「人生の尊厳、関わってきた方々への報告という意味で公益性がある」と述べた。地震発生から2週間後の初公表になったことについては「人命救助や検視をしてその上でご遺族を探して同意を得る。このプロセスに時間を要した」と説明した。

 県によると、15日午後2時時点の死者は、県が災害関連死とした14人を含め222人。同日に遺族への意向確認を始め、58人に電話をかけた。担当者によると、公表への同意が得られないケースがあった一方、電話がつながらなかったり、判断を保留したりしている遺族もいるという。16日以降も確認を続け、同意を得られた人について順次公表する方針。

© 一般社団法人共同通信社