被爆4世13歳写真家 初の写真展 災害で揺れる日常と平和… 写真にこめた思い 広島

2018年の西日本豪雨で被災し、写真家で被爆4世の中学1年生による写真展が始まりました。災害で揺れる日常と平和…“10枚の写真”にこめた思いとは。

写真展は広島港からおよそ20分、南区の似島で14日から始まりました。

昔ながらの駄菓子屋に…制服姿の学生たち…写真展のテーマは「私のへいわ」どこか懐かしい雰囲気のモノクロ写真が並びます。

中学1年生カメラマン 堂畝梛子さん「ここが真ん中の写真」

撮影したのは堂畝梛子さん13歳、似島中学校に通う中学1年生です。写真家である母の影響でカメラを始めました。

登下校中や休憩時間など普段の何気ない風景をカメラに収めます。

Q.どういう時にシャッターを切ろうと思う?

堂畝梛子さん「うーん…撮りたいなと思ったとき」

被爆4世でもある梛子さんが学校生活を送る似島で「撮りたい」と感じた「日常の小さな平和」を13歳ならではの視点で撮りためています。

写真展初日の14日、学校のクラスメイトもやってきてくれました。

堂畝梛子さん「いつもの学校の風景を撮った」

同じクラスの子「なるほど~」「1番と言えばこれかな~」「これこそまさにいつもの景色です」

堂畝梛子さん「(それぞれが)自分のこういう身近な平和を考えてくれればいいなと思います」

6年前の西日本豪雨、当時暮らしていた安芸区の自宅に泥水が流れ込み「いつもの景色」は失われました。

元旦におそった能登半島での巨大地震。

自らの経験と重ね「日常のありがたさ」を強く感じています。

母・堂畝紘子さん「私の場合は浸水だけでしたが、今回の地震はいろんな被害が重なっている。生きていないとできないこともたくさんあるので当たり前の日常がいかに大切か改めて感じる」

中学1年生カメラマン 堂畝梛子さん「自分が今こういういつも通りの生活をできていることに感謝したいと思います。自分が撮った写真をいろんな人に見てもらいたい」

それぞれ「平和」とは…写真展は南区の似島合同庁舎で28日まで開かれています。

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