「1.17のつどい」神戸から能登への思いも込めて準備 高校野球部員らが竹灯籠やろうそく

「1.17」の文字に並べる竹灯籠を準備する神港学園高校の野球部員ら=神戸市中央区加納町6、東遊園地

 阪神・淡路大震災の発生から丸29年となる17日を前に、神戸・三宮の東遊園地で15日、追悼行事「1.17のつどい」の準備が始まった。約20年前から設営を手伝う神港学園高校(神戸市中央区)の野球部員ら50人以上が参加し、「1.17」の文字を形作る竹灯籠約3千本を並べた。今回は新たに、灯籠にともすろうそくを手作りする取り組みもあった。

 つどいの実行委員会は今年、公募を基に灯籠で形作る文字を「1995 ともに 1.17」に決めた。この日は同高部員らが「1.17」の文字を白線で引き、竹灯籠を並べていった。これ以外の文字は紙灯籠約4千本で形作る。

 同高2年で野球部主将の加藤壱星(いっせい)さん(17)=兵庫県西宮市=は今月1日に起きた能登半島地震の被災地に思いを寄せ、「大好きな野球ができる生活は当たり前ではないと実感し、被災地で苦しむ人たちに神戸からエールを送る思いも込めた。これからもこの伝統を引き継いでいきたい」と語った。

 ろうそくづくりには、親子連れら10人余りが参加した。寄付などで集めた原材料約100キロを活用。やかんに入れてこんろで温めた後、半球状のカプセルに次々と流し込み、芯を差して固めていった。 (井川朋宏)

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