京都の大学生殺害「被害者の無念晴らす信念で」 未解決のまま17年、現場で法要

事件現場での法要に訪れ、手を合わせる千葉さんの遺族(15日午後3時8分、京都市左京区岩倉幡枝町)

 京都市左京区岩倉で2007年1月、京都精華大学マンガ学部1年の千葉大作さん=当時(20)=が殺害された事件は1月15日、未解決のまま17年を迎えた。千葉さんの遺族らが現場での法要に参列し、周辺の駅で情報提供を呼びかけ、事件の解明を願った。

 事件現場で法要が営まれ、千葉さんのきょうだいや地元住民など十数人が静かに手を合わせた。この後、遺族は叡山電鉄出町柳駅(左京区)に移動し、通行人に犯人の似顔絵入りのティッシュや事件概要を伝える冊子を京都府警の捜査員らと配り、犯人逮捕への手掛かりを求めた。

 捜査本部が設置されている下鴨署の川端宏治署長は「犯人を必ず捕まえ、被害者の無念を晴らすという信念で捜査を続けている。わずかな情報でもいいので提供してほしい」と話した。

 捜査本部は、犯人の男が普段から刃物を所持していたとみており、凶器が刃渡り約10~14センチ、幅約1~2センチの細長い刃物と推定する新たな捜査情報を明らかにした。解決につながる情報の通報者には、最高300万円の公的懸賞金(捜査特別報奨金)が提供される。捜査本部フリーダイヤル(0120)230663。

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