「なもみ」が家々回る、岩手 伝統継承、ナマハゲが協力

鬼の面を着けた「なもみ」(左)におびえる子ども=15日午後、岩手県野田村

 岩手県野田村で15日、鬼の面を着けた「なもみ」が「悪い童子はいねえがぁー」と声を上げながら家々を回り、子どもの健やかな成長や家内安全を願う小正月の伝統行事が行われた。東日本大震災の津波で面や衣装を全て失い、よく似た行事である秋田県の「ナマハゲ」の地元に相談したところ、協力を快諾。ナマハゲの道具を譲り受け、伝統をつなぎ続けている。

 赤と青の面にわらのような衣装をまとった10体のなもみが、3班に分かれて家々を訪問。「おおー」という雄たけびとともに子どものいる家に上がり「母ちゃんの言うこときげよー」と叫んだ。安藤海音ちゃん(4)は泣きながら「ちゃんと聞きます」と約束した。

© 一般社団法人共同通信社