県内高校生2人、被災地の思い背負い全国大会へ 「地域探究アワード」中部ブロックで最優秀

全国ステージに進む京田さん(右)と嶋之内さん

 全国高校生体験活動顕彰制度「地域探究プログラム中部ブロック地方ステージ地域探究アワード」のプレゼンテーションが14日、富山県立山町芦峅寺の立山青少年自然の家で開かれた。富山市粟巣野(大山)のあわすのスキー場の活性化に取り組んだ県内の高校生2人がグループ部門最優秀賞に選ばれた。交流を予定していた石川県能登地方の高校生は1日の能登半島地震の影響で参加がかなわず、2人は被災地の思いも背負い、北陸を代表して2月の全国ステージに臨む。

 最優秀賞に選出されたのは、富山国際大付属2年の京田汐月さんと南砺福野1年の嶋之内心優さんのグループ。昨年夏のオリエンテーション合宿に参加後、あわすのスキー場支配人の松井一洋さんの協力を得ながら「あわすのガールズ」を結成。ヤギのイメージキャラクターを考案するなどスキー場の魅力をSNSで発信するなどしてきた。14日は「魅力発信で地元を活気づける!OUR snowとの未来に向けて」と題して発表した。

 当初は石川県の能登青少年交流の家がプレゼン会場で、交流活動も予定されていたが、震災で施設は被災地支援の人員の宿泊拠点となった。能登の高校生は自宅が被災するなどしたため参加できなかった。

 京田さんは「能登の伝統や自然を学んだり、交流したりすることが楽しみだった」としつつ「粟巣野の人たちの優しさを全国ステージでも伝えたい。北陸の名を背負っていい成績を残したい」と話した。全国ステージは2月11日に都内で開催される。

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