今年の豊凶は? 竹筒から流れ出る小豆がゆの出具合で判断 淡路島・洲本で伝統の「粥占祭」

筒から流れ出る小豆がゆの具合などで豊凶を占う「粥占祭」=厳島神社

 竹筒から流れ出たかゆの出具合などで今年の豊凶を占う「粥占祭(かゆうらさい)」が15日、兵庫県洲本市本町4の厳島神社であった。

 同神社の新年恒例の伝統行事。厄年を迎える女性の厄を払うとともに、豊作を願う。同神社では、邪気を払うとされる小豆と米を一緒に炊きあげる小豆がゆを使う。

 かゆは14日夜から15日早朝にかけて、境内のかまどで準備。それぞれ「早稲(わせ)」「中稲(なかて)」「晩稲(おくて)」を示す3本の竹筒にかゆが流れ込むように炊いた。

 占いの結果は、流れ出たかゆの形や小豆の具合を見た人が自ら決める。参拝者は拝殿に置かれたかゆをのぞき込み、それぞれ豊凶を判断。厄払い祈願後にはかゆが振る舞われ、わんを手に温まっていた。

 浦上雅史宮司は「今年はどのかゆも素直にきれいに流れ出た。豊作になるのでは。年始から天災や事故に見舞われた。こちらは祈るばかりだが、人々が助け合いながら良い年だったと思える1年になれば」と話した。(荻野俊太郎)

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