2024年のオペラ始めはチャイコフスキーのオペラ『エウゲニ・オネーギン』@新国立劇場

新国立劇場オペラパレスにチャイコフスキーの代表作『エウゲニ・オネーギン』が登場。大野和士芸術監督のロシア・オペラ新制作の第1弾として上演したチャイコフスキーの甘美なオペラ。
2019/2020シーズン開幕作品として新制作し、大評判となった作品。プーシキン原作の男女のすれ違いの物語がチャイコフスキーならではの叙情豊かな音楽で綴られ、オペラファンならずとも心を動かされる名作。

出演者は世界トップソプラノであり、今もっとも人気のあるリリック・ソプラノのエカテリーナ・シウリーナが新国立劇場初登場。実力派バリトンのユーリ・ユルチュクなどロシア・オペラのスペシャリストが集結。

『エウゲニ・オネーギン』はロシア・オペラの中でも最もポピュラーな作品で、華麗な管弦楽やバレエ音楽でおなじみのチャイコフスキーの叙情性が存分に味わえる傑作です。原作は帝政ロシア貴族社会の男女の行き違いを描いた、プーシキンの格調高い韻文小説。ニヒルな知識人オネーギン、夢見がちな少女タチヤーナらの若者たちが愛と絶望、死に直面する物語が、チャイコフスキーならではの甘美な音楽で綴られ、誰しもが胸打たれます。「手紙の歌」や「青春は遠く過ぎ去り」、終幕の華麗なポロネーズなどは単独で演奏されることも多い人気曲。

ドミトリー・ベルトマンの演出はロシア近代演劇の祖・スタニスラフスキー演出をモチーフとしたもので、スタニスラフスキーのリアリズムを踏まえ、現代的な視点で人物を自然に活き活きと動かします。序盤のロシアの地方貴族の人間模様と、サンクトペテルブルクの公爵夫人となったタチヤーナとオネーギンの絶望を描く終幕とのコントラストも鮮やかで、美しい美術・衣裳からも目が離せない。

ウィーン国立歌劇場、ミラノ・スカラ座などで主演を重ねる世界トップソプラノ、エカテリーナ・シウリーナの新国立劇場初登場が話題。オペラパレスでタチヤーナ役のロールデビューを飾る。そしてオネーギンにはヨーロッパで実力派バリトンとして頭角を現し、モネ劇場などで同役を歌っているユーリ・ユルチュク、オリガ役にウィーン、チューリヒなど主要歌劇場を席巻するメゾソプラノ、アンナ・ゴリャチョーワ、レンスキーに欧米で活躍を拡げる強力なテノール、ヴィクトル・アンティペンコらロシア・オペラのスペシャリストが集まった。
指揮はコンサート、オペラ双方で活躍し、ペルミ歌劇場、フランクフルト歌劇場などに出演を重ねるヴァレンティン・ウリューピンが新国立劇場初登場。

タチヤーナ役 エカテリーナ・シウリ―ナインタビュー
https://www.nntt.jac.go.jp/opera/news/detail/6_026792.html

オネーギン役 ユーリ・ユルチュクインタビュー
https://www.nntt.jac.go.jp/opera/news/detail/6_026551.html

『エウゲニ・オネーギン』ものがたり
19世紀ロシア。 女地主の娘タチヤーナは、妹オリガの恋人レンスキーが連れてきたオネーギンに強く惹かれる。 募る想いを手紙に託すもののオネーギンは相手にしない。 舞踏会でオネーギンはオリガとばかり踊るため、 レンスキーの嫉妬を買い、決闘にまで発展する。 レンスキーを殺害したオネーギンは、自責の念から放浪の旅に出る。 数年後、今や公爵夫人となったタチヤーナの前にオネーギンが現れ、以前とは逆に熱い恋心を打ち明けるが、タチヤーナは彼の気持ちを拒むのだった。

『エウゲニ・オネーギン』ダイジェスト映像

概要
新国立劇場2023/2024シーズン オペラ『エウゲニ・オネーギン』
日程・会場:2024年1月24日(水)18:30/27日(土)14:00/31日(水)14:00/2月3日(土)14:00 新国立劇場 オペラパレス
スタッフ・出演
指揮:ヴァレンティン・ウリューピン/演出:ドミトリー・ベルトマン/出演:エカテリーナ・シウリーナ、ユーリ・ユルチュク、ヴィクトル・アンティペンコ、 アンナ・ゴリャチョーワ、アレクサンドル・ツィムバリュク、郷家暁子、橋爪ゆか、ヴィタリ・ユシュマノフ、升島唯博、成田眞/合唱:新国立劇場合唱団/管弦楽:東京交響楽団

公式サイト:https://www.nntt.jac.go.jp/opera/eugeneonegin/

舞台撮影:寺司正彦

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