祭り出陣の和紙を再利用「ねぶたスキー」販売開始 「世界に青森の魅力広げたい」

ねぶたスキーで「国内外に青森のファンが増えれば」と話す井上代表

 スポーツ用品の製造などを手がける合同会社リーシュ(東京都、井上慶代表)は、青森ねぶたの和紙を再利用したスキーの販売を始めた。開発には竹浪比呂央ねぶた研究所(青森市)とスキーメーカーのブルーモリス(平内町)が協力。井上代表は15日、宮下宗一郎知事や西秀記青森市長に商品化を報告し、「夏祭りと冬のスポーツの組み合わせで、世界に青森の魅力を広めたい」と語った。

 井上代表(31)=埼玉県出身=は「スポーツを楽しむ外国人観光客に日本ならではの良さを伝えたい」と3年ほど前に開発に着手。スキー板にねぶた和紙を敷き、シートを貼って仕上げる。実際にねぶた祭に出陣した和紙を使うため、受注生産のスキーはそれぞれ和紙部分の色合いが異なる。

 「極彩色の和紙が雪原で舞うという発想が面白い」と第7代ねぶた名人の竹浪比呂央さん(64)。黒と赤2種類のデザインは同研究所の手塚茂樹さん(48)が担当した。井上代表は「夏の熱気を吸ったねぶたが、スキーとして新たな命を得て生き続けられれば」と話す。

 ねぶたスキーはパウダースノーに適した太めの幅で、特設サイトで問い合わせや注文を受け付けている。価格は税込み25万円。

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