弁護側“5点の衣類”ねずみ色のスポーツシャツ初めて示す 穴は1つで小さく判別できず 下に着ていた白シャツには2つの穴が…【袴田事件再審公判・速報】

1966年、静岡県旧清水市(現静岡市清水区)で一家4人が殺害されたいわゆる「袴田事件」で死刑が確定している袴田巖さん(87)の再審=やり直し裁判の6回目公判が1月16日、静岡地方裁判所で行われ、弁護側は犯行着衣とされる「5点の衣類」のうち、ねずみ色のスポーツシャツを初めて示しました。ねずみ色のスポーツシャツの右腕には、穴が1か所ありましたが、非常に小さく、裁判長自らが証拠品のそばまで近づいて確認する一幕もありました。

16日午前の公判で弁護側は、「5点の衣類」は捜査機関によってねつ造されたものと主張。その証拠として、ねずみ色のスポーツシャツを初めて法廷で示し、さらにその下に着ていたとされる白色のシャツの写真を出しました。白いシャツの右肩には2か所の穴がありましたが、ねずみ色のスポーツシャツの穴は1か所のみ。シャツの中に白い紙を入れて、穴の大きさを確認しようとしましたが、小さすぎたのか、判別できず。裁判長の指示で、穴の周りに付箋を貼り、さらに、裁判長自ら証拠品のそばまで近づき、確認していました。

弁護側は、ねずみ色のスポーツシャツと白いシャツ、それぞれに出来た穴の数が違うことや白いシャツに付着した血液の位置が鑑定から不自然などとして、5点の衣類は捜査機関によってねつ造されたものだと主張しました。

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