サクッと回れる魅力がいっぱい!桑名市駅前探索のショートトリップ -後編-

後編スタート!

三重県桑名市は、三重県の最北端のエリアに位置し、すぐ隣は愛知県や岐阜県になります。

桑名市への観光というと、やはりナガシマスパーランドに車で家族や友人と来るということが多いでしょうか。

観光のメインを遊園地や温泉で過ごす1日に充てたあと、市内の宿に一泊して、翌日帰るまでの少しの時間で桑名駅前の施設をレンタサイクルでショートトリップするのはいかがでしょう? 本記事は後編です。

前編はこちら

桑名駅前のエリアを中心にご紹介します!

モデルコースの全貌をご紹介

桑名駅に到着しましたら、まずは桑名市観光協会でレンタサイクルを借ります。自転車でゴー!

※本記事の取材時(2023年10月)はレンタサイクル「Charichari(チャリチャリ)」が桑名時代まつりにあわせて1週間の社会実験で駅前・市内各所に設置されていたので、チャリチャリを使いました!観光協会で借りられる自転車は常設されていますので、安心して利用ください。

※また、一部の施設には桑名市長さんと一緒に実証実験の一環として回ってきました。

モデルコースはこんな感じです。"サクッと"、"歴史を感じる"、をテーマにしてみました。

前編はここまで
後半はここから紹介します

各スポットのご紹介!

ではでは、順に各スポットの詳細を紹介しますね。

⑥貝塚公園で戦争の歴史を知る

前編で⑤のはまぐり料理を楽しんだあとは、少しゆっくりして貝塚公園に移動し、昭和の戦争の歴史に思いを馳せるのもいいでしょう。

貝塚公園は、初代桑名市長貝塚栄之助氏所縁の公園です。
庭園がメインの落ち着いた公園となっていますが、「桑名空襲慰霊碑」が立っています。
慰霊碑の裏面には以下の記録が記載されています。

桑名空襲のすがた太平洋戦争が終結する昭和二十年(一九四五年)七月十七日未明 米軍機B29爆撃機九四機が桑名に来襲し、焼夷弾十数万発を投下した。市民の逃げ惑う様子はさながら阿鼻叫喚の生き地獄であった。
さらに七月二十四日の白昼B29爆撃機が1トン爆弾八一八発を投下し、これにより多くの尊い命が奪われた。(面積当りの爆弾投下量は七一一トンで全国一であった)。
この空襲の悲惨さを後世に残すと共に二度とあってはならない戦争の恐ろしさを永きに亘り語り継ぐ礎として、爆撃を受けた貝塚公園に碑を建立する。

貝塚公園の庭園。住宅街の中にありますが、全体として落ち着いた公園です。

桑名空襲慰霊碑。空襲の悲惨さを語り継ぐために立てられました

広場や遊具のエリアもあります

⑦七里の渡跡へ行き、東海道に思いを馳せる

貝塚公園をあとにして、もう一度江戸時代に戻ります。
柿安コミュニティパークの対岸になる七里の渡跡に向かいましょう。

"七里の渡し"とは、現在の愛知県名古屋市である熱田にある宮の渡しから、伊勢湾の海上七里を船に乗り、ここ三重県桑名の渡しに着いたことから「七里の渡し」と呼ばれています。
今現在は熱田から桑名までは国道1号線でつながっていますが、当時は海路だったんですね。船で愛知から渡ってきて、ここにつき、また再度陸路で伊勢を目指したわけです。

当時は、東海道の42番目の宿場町として大賑わいを見せていました。ここにある大鳥居は、これより伊勢路に入ることから「伊勢国一の鳥居」と称され、伊勢神宮の遷宮ごとに建て替えられています。

伊勢国一の鳥居。伊勢神宮の式年遷宮に合わせて建て替えられている

七里の渡しを示す石碑

東海道五十三次の解説が書かれている

ここから伊勢神宮まで続く伊勢路。東海道なんだなぁと感じさせる案内板

七里の渡し周辺にも船着き場があり、川・水と暮らすエリアであることを強く感じます

七里の渡しの近くには、145年の歴史を誇る歌行燈本店があります。こちらでうどんとはまぐり料理を楽しむのもおすすめです。街並みの街道もきれいに整備されていて自転車で走るのが気持ちいい通りです。

七里の渡しの近くには、歌行燈さんの本店があります

歌行燈さんでのはまぐり料理

⑧六華苑では、また一風変わって英国と日本の交わりにふむふむしてみる

七里の渡しの近隣には六華苑があります。
七里の渡しの江戸時代から移り変わり、六華苑では明治と大正を感じられる歴史的な建造物です。旧諸戸清六邸になります。

六華苑は、鹿鳴館の設計で有名なイギリス人建築家ジョサイア・コンドルが手がけた洋館と、池泉回遊式庭園を持つ和館からなる貴重な文化財として平成9年に国の重要文化財に指定されています。
また、庭園は平成13年に国の名勝に指定されています。

六華苑には入り口で入苑料を支払いしまして、中に入ります。
静かでゆったりとした通路を抜けると、水色の洋館がさっそく目に入ります。

入苑料を支払いしたら六華苑にゴー!

桑名市は平成3 年に土地を取得し、整備工事の後、平成5 年に「六華苑」という名称で一般公開しました

洋館に目を奪われますが、この建物への入り口は右側にある和の雰囲気を出した内玄関棟から入ります。
中に入ると、和館・洋館のどちらにも行くことができます。

こちらが和館側の形

落ち着きのある空間が広がる和館

日本庭園を望めます

こちらが洋館側

西洋からの歴史的に古い家具もたくさん見られます

日本的な庭園を洋館から望むのもまた一つ味があって良いです

いつまでも眺めていたくなる佇まい

歴史の深い家具とは思えないぐらいきれいに保存されています

電気のスイッチ1つとっても時代を感じられます

当時から保存されている革張りのカバン

革張りのカバンには諸戸家の名前タグが付く

洋館2階のサンルームから望む庭園。日差しが暖かいです

洋館を後にすると、庭を経由して離れ家や番蔵棟があります

離れ家は畳敷き

離れや周辺も日本家屋を感じる庭園

諸戸氏庭園との間に流れている水路との境界にあるレンガ造りの壁

着物を着た方の写真スポットにも使われていた庭園の一部

水が静かに流れる池もあります

洋館、和館、離れ屋、番蔵棟と一通り見学が終わったら、入り口の内玄関棟に戻りましょう。
ここには桑名市の無形文化財である「桑名の千羽鶴」がたくさん飾られており、購入もできます。

これ全部、1枚の紙から出来ているんですよ。これが桑名の千羽鶴

沢山の作品が並びます。気に入ったものは購入できますよ

解説本は購入できますが、見本を読むことも出来ます

可愛らしい千羽鶴もテーブルにおいてありました

六華苑、明治と大正に触れながら、想像以上に楽しめますよ。写真撮影にぴったりなロケーションもたくさんありますので、旅のSNS用にもとてもおすすめです。

⑨住吉浦 休憩施設で"アイスまんじゅう"休憩

さて最後は、住吉浦 休憩施設に向かい、お買い物をしつつアイスまんじゅうを食べましょう。

アイスまんじゅうは、あずきをミルクで包むようにコーティングされた、アイスキャンディーのことで、桑名市には有名店として3つの店舗があります
住吉浦休憩施設ではマルマンさんのアイスまんじゅうが食べられますよ。

休憩施設のおみやげコーナー

マルマンさんのアイスまんじゅうが買えます

夏場はアイスまんじゅう巡りをしてみるのも面白いかもしれませんね!アイスまんじゅう特集記事

桑名駅に戻っておしまい!

アイスまんじゅうで休憩を取ったら、揖斐川エリアから桑名駅へ戻り、ショートトリップ終了です。

見学時間やお食事の有無などでお時間は変わってきますが、移動距離が短いのでお好きなところを組み合わせて、半日〜1日かけて遊べます。

レンタサイクルを活用して駅から各施設を回ることで、時間を節約しながらも街並みや風情、川沿いの空気などを感じて楽しみながら移動ができます。自動車や歩きでは得られない、新しい楽しみ方が出来ますよ。

周辺の街並みにも東海道・江戸時代感を残していて、自転車で走るのが一番良い楽しみ方です

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