兵庫の最高峰、氷ノ山で「四角い太陽」 大気の温度差で光が屈折か、丹波篠山市の男性が撮影

氷ノ山で見られた「四角い太陽」(14日午前7時7分、木藤さん提供)

 昇ってくる太陽が四角く見える現象が14日、兵庫県最高峰の氷ノ山(養父市、標高1510メートル)で観測された。丹波篠山市の会社員、木藤将人さん(51)が撮影に成功した。

 木藤さんは約15年間、氷ノ山に毎週登り続けている。今回は、14日午前2時過ぎに氷ノ山国際スキー場(養父市奈良尾)周辺から登山を開始。約5時間かけて、神戸大学氷ノ山体育所(同約1400メートル)の近くに到着し、撮影したという。

 神戸地方気象台によると、同日早朝、氷ノ山周辺は氷点下まで冷え込み、雲一つない快晴だったという。担当者は「放射冷却で冷えた地表と大気の温度差により蜃気楼が発生し、太陽光が屈折したのでは」と推測する。

 木藤さんは「四角い太陽を初めて見た。山間部で見られるのは珍しいのでは」と話した。(吉田みなみ)

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