県が被服支廠1号棟を広島市に無償譲渡 知事が3棟保存を明言 事業費は約29億円 旧陸軍被服支廠

広島市南区にある被爆建物、旧陸軍被服支廠について、県は所有する3棟について安全対策工事の終了後、1号棟を市に無償譲渡すると明らかにしました、

広島県 湯崎英彦知事
「県議会の議決を得ることを前提に、広島市に1号棟、1棟を無償譲渡する」

県によりますと、被服支廠は去年11月、国の文化審議会が国重要文化財に指定するよう答申しましたが、近日中に官報に告示され、指定が確実になったということです。

これを踏まえ、県は広島市と調整を行った結果、安全対策工事の終了後、所有する3棟のうちの1号棟を市に無償譲渡すると明らかにしました。広島市は安全対策工事の費用の一部を負担します。

広島県 湯崎英彦知事
「特に平和関連、平和について被爆の実相について理解してもらうという広島市のコアな活動、しっかりと取り組んでいただきたいと思うので、それを含め1棟譲渡で、ある意味、自由に使っていただくと」

湯崎知事はその上で、改めて3棟全てを保存すると明言しました。

事業費は建築資材の高騰などから想定よりも11億円程度増えて、約29億円台半ばとなる見込みだということです。

今後は国や広島市と調整し、新年度当初予算案に計上するとしています。

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