ALS患者のドキュメンタリー映画 仙台市で公開中 「希望を感じていただけたら」

東北大学病院で全身の筋力が低下する難病、ALSと診断されたクリエイターの男性を6年にわたり追いかけたドキュメンタリー映画が、仙台市で公開されています。

13日に行われた映画、NO LIMIT,YOUR LIFEの舞台あいさつには、映画の主人公でクリエイターの武藤将胤さんと毛利哲也監督が出席しました。

27歳の時に全身の筋肉が徐々に動かせなくなる難病、ALSと診断された武藤さんは、発症を知った上で結婚することを決めた妻の木綿子さんと共に、病気の啓発とクリエイターとしての活動への挑戦が始まります。

しかし、病気は徐々に進行しついに声を失います。それでも音楽、アパレル、脳波の研究など最新のテクノロジーを使って様々なアイデアを実現していく武藤さんの6年間を追った作品です。

舞台あいさつでは武藤さんをALSと診断をした東北大学病院脳神経内科の青木正志教授がサプライズで登場し、武藤さんにメッセージを送りました。

東北大学病院脳神経内科青木正志教授「私は医師として武藤さんに何もすることができませんでした。でも研究者としてALSが治るようにこれから研究を頑張りますのでよろしくお願いします。頑張ってください」

武藤将胤さん「青木先生、めちゃくちゃうれしいです。ありがとうございます」

舞台あいさつ後の上映回は満席でした。中にはALSと闘う宮城県在住の患者の姿もありました。

「ALSに関する映画はなかなかないですし、ご家族が支えている姿も感動しました」

上映後、武藤さんと毛利監督に映画に込めたメッセージを伺いました。

毛利哲也監督「諦めずに行動し続けることで必ず未来は開けるということを武藤さんがまさに体現をされているので、諦めないで欲しいという気持ちを見ていただいた方には感じて欲しいと思います」

武藤将胤さん「この映画を通じて前を向いて生きていく、自分の人生に挑戦していく希望を感じていただけたらと願っています」

2023年11月に夫婦の長年の夢だった娘のゆあちゃんを授かった武藤さんに、今後の夢を伺いました。

武藤将胤さん「世界で初めてALSを治した人間になって、娘のゆあをたくさん抱きしめてあげたいです」

映画、NO LIMIT,YOUR LIFEは仙台市宮城野区のチネ・ラヴィータで25日まで公開されています。

© 株式会社東日本放送