3組に1組は離婚をしていると言われている今の日本。
今の時代の結婚は、『家同士の結びつき』という考えは薄れ、『個人同士の結びつき』の側面が圧倒的に強いです。
これは、双方が工夫や努力を怠ると、いとも簡単に壊れてしまう、ということでもあります。
夫婦関係の維持・継続は、あらゆる人間関係の中でも最も大変なことだと言ってもいいかもしれません。
夫婦関係を円満に長続きせるめに大切なことって、一体なんなのでしょうか?
結婚10年近く、さらに20年、30年…と経っても夫婦関係が円満で長続きしている人たちは、どんなことを大切にしているのでしょうか?
夫婦関係を長続きさせるために必要なマインドと、その身につけ方についてお伝えします。
円満夫婦に聞いた!結婚生活が長く続く秘訣
本記事を執筆するにあたり、筆者のSNSのフォロワーさんに「夫婦関係を円満に長続きさせるために大切なことってなんだと思いますか?」という質問をしました。
いただいた回答をご紹介します。
・「何度も妻を怒らせてしまって分かったのですが、『妻の話をよく聞いて、適切な返事をすること』、『妻の話を正論で否定しないこと』は大事だと思います。家庭には味方が必要です」(結婚25年・男性)
・「余計な干渉はしないこと」(結婚14年・女性)
・「自分にとって妻がどんな存在かを何度も見つめ直すこと。その上で、彼女が求めていることを聞き、できる限りやってあげること。自分にはできないこともきちんと告げること」(結婚23年・男性)
・「自分のことは自分でする。妻にモテたい。失敗したら全力でごまかす。深刻な顔をしない。どっちが正しいかはどうでもよくて、“どうしたら幸せか”を考える。軽いスキンシップをとる。子どもよりもパートナーを大切にする。なぜなら自分で選んだ相手だから」(結婚8年・男性)
・「片目を瞑って、良いところを探し続ける。お互い思いやること。感謝の気持ちをきちんと伝えること。あと、最近は、理想と現実のすり合わせを夫婦で常にすることの大切さも感じています。夢見る未来を語ることも」(結婚35年・女性)
・「家族であり大切な仲間であるからこそ、他人だと自覚する。気持ちは素直に伝えないと伝わらない。脳内はクラウド共有できない。パートナーが困ったら助け合えるように、常に容量を少し空けておく。一緒にいておもしろいと思えるように努力するのを忘れない」(結婚10年・女性)
・「昔から持っているのは、持ちつ持たれつを忘れない、夫婦でも他人であることを忘れない、自分の理想の押し付けはしない、束縛をしないこと。
結婚生活を過ごす中で育まれたのは、『人には誰しも変えられない部分がある』ということを常に叩き込むのと、自立心を持つこと。後は、くだらないことでもいいから何かしら会話する時間を持つことも大切だと思います」(結婚15年・女性)
・「夫婦といえど、『異星人』だという前提でいること。あとは、自分の世界(環境、時間)を必ず持っていること」(結婚16年・女性)
・「お互いの『ひとり時間』を大切にする。これがあるから2人でいる時の時間を大切に出来るのかな?と。あと、大事に思ってるよー!というアピールはしています」(結婚20年・女性)
・「相手の言動に対してあり得ないと思った時は、自分の基準を外して、“この人はこういう人なんだ”とそのままを受け入れる。
受け入れるっていうのは、相手に従うことでも合わせることでもなくて。自分と違う種類の脳を持っている『宇宙人』だから、変わらないし変える必要もないということです。そのままのあなたを尊重しよう、ということです。でも、私の害になるようなことはお断りよ、という線引きは大切です」(結婚16年・女性)
・「最も大事なことは、お互いが男性と女性の違いについて理解すること。あるいは、男性らしくないところや女性らしくないところがあっても認めること。妻の話には耳を傾け、ダメ出しやマウント取ることはしない。怒らない。夫側は妻にあまり頼み事をせず、やれることは自分でやること。
あと、妻は僕をある程度自由にしてくれていて、どこに行っても何も咎めません。これも重要だと思います」(結婚30年・男性)
夫婦関係を長続きさせるために必要なマインドの身につけ方
結婚歴の長いご夫婦の回答は、夫との関係性に不安を抱えている方、夫とのパートナーシップをもっと強くしたい方、夫といつまでも仲良くしていたい方は、参考になることが多かったのではないでしょうか。
ここからは、夫婦関係を長続きさせるために必要なマインドの身につけ方についてお伝えします。
感謝のリストアップをする
夫婦関係を長続きさせるためには、相手の存在やしてくれていることに感謝の気持ちを持つこと、そしてそれを相手に伝えることが不可欠です。
配偶者に対して感謝よりも不満が多い人は、「人や物事に感謝する力」が不足しているのかもしれません。
「人や物事に感謝する力」をつけるために、毎日『感謝のリストアップ』をしましょう。感謝できることを3つ以上ノートにメモしていくのです。
「夫に対して毎日3つも感謝できることなんて思い浮かばないよ!」という場合は、夫に限らず、『その日起きた感謝できる出来事のリストアップ』で構いません。
感謝のリストアップ例
・夫が子どもの宿題を見てくれた。
・夕方スーパーのレジで並ばずに買えた。
・同僚がおもしろそうなドラマ教えてくれた。
不満や悪いところではなく、感謝できることについて毎日考えることで、次第に「人や物事に感謝する力」が確実に身についてきます。また、毎日を前向きに過ごせることが多くなります。
相手の短所や不満は「リフレーミング」してみる
夫婦関係など長い目で見て考えないといけない人間関係で大切なのは、『視野を広く持つこと』です。
夫婦関係に限らず、人間関係でストレスや怒りを抱えやすい人は、『1つの見方』だけにとらわれてしまっていることが少なくありません。
『物事には、必ず2つ以上の見方がある』と言われています。
そして、物事を見る枠組み(フレーム)を変えて、別の解釈を与えることを、心理学の技術で『リフレーミング』といいます。
夫の気になる欠点や短所も、嫌な出来事や悪い出来事も、必ず別の見方ができます。
短所・欠点のリフレーミング例
・「言うことがコロコロ変わる」→柔軟性がある、吸収力がある
・「怒りっぽい」→自分の感情に素直、ストレスを溜めにくい
・「神経質」→細かいところによく気がつく、感受性が豊か
リフレーミングは、視野を広げ、短絡的な思考に陥るのを防いでくれます。
「夫のだらしない性格が、自分や子どもにとって役立ってることがあるとしたら、何だろう?」
「夫婦関係が円満でいつも楽しそうな◯◯さんは、この出来事をどうとらえるだろう?」
など、自分に質問しながら、専用のノートなど作ってぜひやってみてください。
リフレーミングができるようになると、楽に生きれることが多くなり、人生の可能性もぐんと広がります。
家庭以外の居場所を持つ
夫婦関係が長続きしている人たちは、精神的に相手に強く依存していません。お互い一人の時間を大切にし、相手の時間も尊重しています。そして、相手と自分を分ける境界線をきっちり持っています。
相手に対する依存心が強くなると、束縛や干渉がきつくなります。
また、「夫(妻)なら、私の気持ちを分かってくれて当然だ」「これぐらいやってくれて当たり前」という思考に陥り、相手が自分の思う通りに動いてくれないことに対して激しい怒りを抱きます。
そうならないためには、家庭で過ごす時間以外も意識して作るようにすることが大切です。友達付き合いを大切にする、心から打ち込める趣味を持つなどして、依存先を増やし、自分で自分の世界を広げる工夫をしていきましょう。
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自分を不幸せにするような結婚生活には早めに見切りをつけて、新しい人生に踏み出すことも大切です。
ですが、どんな素晴らしいと思える相手と結婚しても、工夫をしなかったり、一方的なコミュニケーションを続けていては、夫婦関係はいずれ破綻してしまうでしょう。
今日お伝えしたことを参考に、「自分に足りなかったな…」と思うことがあれば、ぜひ取り入れていってくださいね。
(ハピママ*/ 黄本 恵子)