県民会議が「1.17ひょうご安全の日宣言」 命守る減災など訴え

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 兵庫県などでつくる「ひょうご安全の日推進県民会議」(会長・斎藤元彦知事)は17日、「1.17ひょうご安全の日宣言」を出す。能登半島地震や、異常気象によって世界中で発生した自然災害を振り返り、命を守る減災、省エネ・脱炭素に取り組むことの重要性を訴える。

 「ひょうご安全の日 1.17のつどい」は同日午前11時45分から、神戸市中央区の人と防災未来センター慰霊のモニュメント前で開かれる。同会議企画委員長の河田恵昭センター長が宣言を読み上げる。(金 慶順)

     ◇ 全文は次の通り。

阪神・淡路大震災から29年が経った 私たちは国内だけでなく 世界の多くの人たちにも この震災の教訓を知ってもらいたい 活かしてもらいたい そのように願って 伝え続けてきた

東日本大震災から12年が経過して 余震域での地震活動は弱まりつつあったが 新たに震度7の能登半島地震が発生し 東日本大震災以来となる大津波警報も発表され 日本海側の広い範囲に甚大な被害をもたらした

地球温暖化がさらに進み 線状降水帯や強い雨が猛威を振るった 浸水被害は秋田・岩手・熊本・沖縄など32府県の地域で起こった 和歌山・兵庫を縦断した台風7号では 鳥取で大雨特別警報が発表され 関東方面を襲った台風13号では3県で洪水氾濫を起こし 死者が発生した 摂氏35度以上の猛暑日が群馬で46日を記録し 観測史上最多となった

高温・少雨・干ばつなどの異常気象は世界中で報告され リビアでは豪雨でダムが決壊し 8千人以上の住民が犠牲になり ハワイでは少雨とハリケーンの強風で 市街地延焼被害が拡大した トルコ・シリア地震では 5万6千人以上の犠牲者を数え モロッコなどでも大規模な地震災害が発生した

このかけがえのない地球も 私たちの命も一つしかない 私たちは省エネ・脱炭素の取り組みと 命を守る減災を日々進めていく

忘れない 伝える 活かす 備える 阪神・淡路大震災の教訓を 震災の教訓は すべての時代に通じる知恵だから

2024年1月17日 ひょうご安全の日推進県民会議

【特集】阪神・淡路大震災

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