ムロツヨシと永山瑛太は「ロミオとジュリエット」な関係!? 仇敵から“心友”へと史実を上書き『身代わり忠臣蔵』最強バディ誕生秘話

©︎2024「身代わり忠臣蔵」製作委員会

あの「忠臣蔵」が令和に蘇る

日本中で愛される時代劇「忠臣蔵」に“身代わり”という斬新なアイデアを加えた小説を、ムロツヨシ主演で実写映画化。その名も『身代わり忠臣蔵』が2024年2月9日(金)より全国公開となる。

大石内蔵助(おおいしくらのすけ)率いる忠義の赤穂浪士達が、亡き殿・浅野内匠頭(あさのたくみのかみ)の仇である吉良上野介(きらこうずけのすけ)への討入を成し遂げ、見事な最後を迎える胸熱の国民的時代劇「忠臣蔵」。そんな名作を新たな登場人物と共に令和の時代に蘇らせたのは、脚本家の土橋章宏と河合勇人監督だ。

映画『身代わり忠臣蔵』の原作者であり、『超高速!参勤交代』(14)や『引っ越し大名!』(19)を生み出した時代劇ヒットメーカー土橋と、『総理の夫』(21)、『かぐや様は告らせたい~天才たちの恋愛頭脳戦』(21)の河合監督、そして時代劇映画を脈々と生み出し続けてきた、時代劇のプロフェッショナルたちが集う東映京都撮影所が製作を務めている。

ムロツヨシと永山瑛太が約20年ぶり共演

そんな本作で主人公・吉良孝証(きらたかあき)とその兄・吉良上野介を演じるのは、実力派俳優ムロツヨシ。今まで、大河ドラマ『おんな城主 直虎』(17)や『新解釈・日本史』(14)、大河ドラマ『どうする家康』(23)など数々の時代劇作品に出演しているが、2役に挑むのは今作が初。性格が真逆の兄弟を巧みに演じ分け、時に皆が怖がる存在として威圧的に、もう一方では明るく熱く演じてみせた。

そして相手役・大石内蔵助を演じるのは、プライベートでもムロと親交が深く、映画では20年ぶりの共演となる永山瑛太だ。大河ドラマ『西郷どん』(18)や『幕末相棒伝』(22)など様々な時代劇作品に出演してきた永山が、今作では「忠臣蔵」の要でありムロと敵対する役どころを好演している。

仇討ち時代劇が熱い友情を描くコメディに!?

『サマータイムマシン・ブルース』(05)で共演して以来、本作が約20年ぶりの共演となるムロツヨシと永山瑛太は、プライベートでも親交が深い。

新たな「忠臣蔵」を描く本作における孝証と蔵助はムロと永山の当て書きだという脚本家の土橋は、2人の関係は「いわば“ロミオとジュリエット状態”」という驚きの裏設定を明かす。障害があればあるほどお互いを強く結びつける状況のなか、相通じるものを見つけた2人が<世紀の身代わりミッション>を果たそうと駆け抜ける……まさにムロと永山ならではの“最強バディ”と言えるだろう。

伝統的な「忠臣蔵」は大石内蔵助率いる47人の赤穂浪士が、吉良上野介に切りかかったことで切腹を命じられた主君の無念を晴らすために敵討ちを果たすという、両者の対立を描いた物語である。つまり、ムロツヨシが一人二役で演じる上野介(孝証)は永山演じる大石にとって従来、斬るべき存在として描かれてきたのだ。

しかし、時代劇コメディとして「忠臣蔵」を新たに蘇らせた本作で土橋は、2人の関係性に新たな考察を加えている。

昔からの忠臣蔵ですと大石はヒーローであったりするのですが、よくよく考えたら(孝証も大石も)“上司の後始末をする二人”ということなんですよね。サラリーマン的価値観といいますか、しょうがなく自分がやらなきゃいけない。なおかつ2人ともお人好しなので、やらなきゃいいのについつい引き受けてしまって、どんどんトラブルに巻き込まれてしまうんです。

純粋に“仇敵”とは割り切れない孝証と大石。2人はお互いの素性を知らないうちに運命的に出会い友情を深めていくが、土橋は「敵対はしていなくて、最初から相通ずるものがあるんです。命を助けたり、運命の出会いみたいな感じがあったりして。随所に2人がお互いを思いあっているシーンが出てくるので、そういった人と人とのつながりの中で、戦を避けていくみたいなところが出ていればいいなと思っています」と、まるで20年来の友人であるムロと永山とシンクロするかのように、敵味方の関係を超えた熱い友情が2人を結び付けていることを明かしている。

『身代わり忠臣蔵』は2024年2月9日(金)全国公開

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