5時46分で止まった時計、祈りささげる人…絵画で伝える阪神・淡路 被災画家ら25点出品 神戸

阪神・淡路大震災の記憶を伝える絵画を説明する長谷川たか子さん=南京町ギャラリー蝶屋

 阪神・淡路大震災で被災した画家らによる作品展「1.17~画家達のメッセージ」が16日、神戸市中央区の南京町ギャラリー蝶屋で始まった。当時の記憶を伝える絵画など25点が並ぶ。21日まで。

 同展は震災直後の1995年3月、作家27人で初めて開いた。毎年回を重ね、30回目を迎える今年は県内外から20人が出展。神戸市出身の画家、長谷川たか子さん(69)らが「当時の気持ちを伝え続けることが大切」と、幅広い世代に参加を呼びかけ、初回から参加するメンバーや30代の若手も名を連ねている。

 会場には震災が発生した「5時46分」で止まった時計が目を引く風景画や、犠牲者を悼んで祈りをささげる人を描いた作品などが並ぶ。また、能登半島地震の発生を受け、かつて旅行で訪れた石川県七尾市の土産店員の肖像画を出展した画家もいる。

 長谷川さんは「震災に思いをはせる作品が集まったと思う。30回目の節目を迎えたが、これから先も続けたい」と話している。

 無料。午前11時~午後6時(21日は午後5時まで)。同ギャラリーTEL078.332.0628 (小野坂海斗)

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