プレミアリーグのプロ審判協会(PGMOL)でチーフを務めるハワード・ウェブ氏が、リバプールvsアーセナルでの判定が誤っていたと認めた。イギリス『スカイ・スポーツ』が伝えている。
今季は定期的に審判の判定が議論になっているプレミアリーグ。第18節のリバプールvsアーセナルは上位同士のビッグマッチとして大きな注目を集めていたが、その中でも疑惑の判定が発生した。
物議を醸した場面は前半20分、FWモハメド・サラーがトラップしたボールをペナルティエリア内にいたMFマルティン・ウーデゴールが手で叩き落とした後でクリア。当然、リバプールは猛抗議をしたがクリス・カバナー主審はPKの笛を吹かず、VARもその判断を支持する形となった。
しかし、この判定は結果として誤審だったようだ。ウェブ氏はウーデゴールのスリップが主審の決定に強く影響したことを説明しつつ、それでもリバプールにPKを与えるべきだったとの見方を示した。
「現場のレフェリーは、滑ったウーデゴールの腕が地面に向かっているのを確認した。誰かが倒れていたり、転倒したりした場合の腕の扱いについてはこれまでも話をしてきたし、確立されたものとなっている」
「ただし、この状況は転倒した通常の選手と比べて重要な違いがある。ウーデゴールはたまたまボールの上に腕を落としたのではなく、外に開いた腕を体の方に引き戻し、そこでボールに当たったのだ」
「VARもその点には注目した。そしてウーデゴールが腕を体に戻すことで、体を小さくしようとするケースだと考えたのだろう。だが、これは重要なポイントとして、本能的であれ意図的であれ、彼は腕をボールに当てることで大きなアドバンテージを得た」
「このような状況では、PKが必要だ。私自身も、そうであると思う。それだけに、この一件は正しい判定とはならなかった」
リバプールはプレミアリーグ第7節のトッテナム戦でも、正当なゴールが主審とVARのコミュニケーションミスによって取り消される誤審を経験。タイトル争いをくり広げる中で、相次ぐ審判団の誤審に頭を悩まされる事態となっている。