第一回「香川現代短歌賞」 高松市の2人が受賞 「作品の根底に自分の思いを表現」と評価

優れた短歌の作者を表彰する「香川現代短歌賞」に高松市の男女が選ばれました。「作品の根底に自分の思いが表現されている」と評価されました。

「香川現代短歌賞」は、県内外から広く短歌を募集しようと香川県歌人会が新設したものです。第一回となる今回は、四国4県から20首連作の短歌16編が寄せられました。

受賞したのは、いずれも高松市の大橋春人さん(39)と、ひぞのゆうこさん(43)です。

大橋さんは、孫の自分から見た祖父の生きざまを表現しました。

(大橋春人「ある老人の最期」)
「海沿いの 墓に納まる 骨壺の 孫の両手は 大人の両手」

ひぞのさんは、両親を亡くして迎えた初めての夏を読みました。

(ひぞのゆうこ「真夏日の椅子」)
「両親は あっという間に いなくなり ぽっかり空いた 真夏日の椅子」

(受賞した/ひぞの ゆうこ さん)
「ぽっかり空いたところに短歌が入ってきてくれて、短歌が私の心をなぐさめてくれたなとつくづく思う。受賞できて報われたなという気持ち」

(受賞した/大橋 春人 さん)
「一番下手だと思いながら、もっといい歌を目指すという気持ちで続けて、今の人も昔の人の歌も全部ひっくるめて勉強していきたい」

作品は、3月に発行予定の「香川歌人」春号に掲載されます。

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