その名は「上田ブラック」台風19号で被災したラーメン店が復興支援 上田名物・美味だれが決め手【長野・上田市】

上田市のラーメン店で、被災地を支援するメニューの提供が17日から始まりました。台風19号で被災した店主が考えたメニューです。

富山ブラック・・・ならぬ「上田ブラック」。麺匠文蔵・上田店で提供を始めた被災地の復興応援メニューで、売り上げの一部が義援金にあてられます。

■上田市内から
「おいしいです。見た目よりしょっぱくなくてキリッとした醤油がパンチあって 少しの力ですが、これで支援になれば幸い。何度も何度も支援できたら良いなと思っている。」

メニューを開発したのは店長の北沢匠さん。自身も2019年の台風19号で被災した経験があります。

■北沢匠さん
「川が氾濫してから30分以内にはひざ元まで水が来て、そこからは自分達も避難して家に戻った」

当時営業していた佐久市の店舗が大きな被害を受けました。近くに流れる片貝川の氾濫で泥水が流れ込み機材が浸水したのです。

■北沢匠さん
「食洗器、製氷機、茹で麺機、冷蔵庫、ストッカー、全てが(水に浸かって)ショートした状態だった」

3カ月かけて迎えた営業再開は、周りの支えがなければかなわなかったと言います。

■麺匠文蔵 上田店 店長 北沢匠さん
「(当時は)自分も助けてもらって応援してもらってその中でまた営業できるようになった。」
「(北陸)本当に近い地域なので、自分も何かできるのではないかと連日思っていて今回このような形でやらせてもらった」

鶏と豚と魚介のトリプルスープに自家製のたまり醤油。ニンニクたっぷりの上田名物美味だれが決め手です。ラーメンだけでなく、豚骨と野菜のうま味を閉じ込めた濃厚カレーは、金沢カレーから発想を得ました。

■カメラマン
「両方頼まれましたね。」
■南牧村から
「せっかくなので両方ともチャリティーになるならと思って。」
■上田市内から
「両方注文しました。能登半島地震の義援金と書いてあったから。地震は他人事ではないと感じている」
■麺匠文蔵 上田店 店長 北沢匠さん
「(お客さんが)おいしいなって言ってそれが支援に繋がれば良い」
「一日も早い復興を自分達も願っている」

今度は自分たちが支える側に。復興応援メニューは、麺匠文蔵・上田店で今月末まで提供されます。

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