【香港】日本鮮魚専門店でホタテフェア、消費を促進[食品]

ホタテフェアで提供されている商品(魚屋 Uoya ZEN提供)

香港でマグロの輸入販売などを手がけるゼンフーズが香港島・中環(セントラル)で経営する日本鮮魚専門店「魚屋 Uoya ZEN」が、ホタテフェアを開催している。中国本土の禁輸措置などで落ち込む日本産ホタテの消費を促進しようと、さまざまな食べ方のホタテを特別価格で提供するほか、イベントとしてホタテの無料配布も行う。

ホタテフェアは2月末まで開催。期間中は毎日、焼きホタテを先着10人限定で一つ1HKドル(約19円)で提供する。午後3~7時はハッピーアワーとして、日本酒小瓶またはグラスワインを購入した人にホタテの刺し身または焼きホタテを贈呈。ホタテの刺し身、ホタテのすし(生・あぶり)はそれぞれ52HKドル、ホタテ丼は72HKドルで販売する。フェアに合わせ、店内はホタテにちなんだ装飾を施した。

また2月9日午後2時からは目玉イベントとして、先着50人限定でホタテバター焼きを無料で配布する。

ホタテは北海道産。東京電力福島第1原発処理水の海洋放出を受けて本土が日本産水産物の輸入を停止し、香港でも消費が落ち込む中、北海道産ホタテの消費を促進しようとフェアを企画した。ヘッドシェフの日高勝利氏は「平日昼は近隣で働く会社員、週末は家族連れなど幅広い層に買っていただき、『おいしい』と好評だ」と自信を示した。

フェアを盛り上げるため、1月20日、2月9日、24日の午後3時からはマグロの解体ショーも実施する。中落ちの試食ができ、好きな部位の刺し身やすしが購入できる。

魚屋 Uoya ZENは2023年2月にオープン。日本産の人気の魚介類に加え、「おまかせ」のすし店などでしか取り扱いのない希少な魚を新鮮な状態で販売し、店内で食べることもできる。

日高氏はオープンからの1年を振り返り「処理水の問題で一時客足が落ち込んだ時期もあったが、最近は落ち着いてきた。認知度が上がり、クリスマスや年末年始にはパーティー向けの予約を多く受けた」と手ごたえを語った。最近では週末に香港を訪れる本土客の来店も目立つようになったという。

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