全国剣道選抜県予選特集 女子(2) 個人力を磨き続けた佐伯鶴城が頂点を目指す 【大分県】

全国選抜剣道大会の県予選が21日に開催される。女子は12チームが出場し、上位2チームが全国への出場権を手にすることができる。優勝候補は昨夏の全国高校総体で準優勝した明豊。主力選手が抜けたが選手層は厚い。今回は打倒・明豊を掲げるライバル校を紹介。第2回は前回の全国高校選抜で3位となった佐伯鶴城だ。

昨年の全国選抜剣道大会で3位となったメンバー7人のうち、5人が現チームの主力として残る。泉英明監督は「爆発力は昨年以上」と充実感を口にするが、「県内のレベルは高く、勝ち抜くのは簡単ではない」と、くぎを刺すことも忘れない。というのも6月の県高校総体、11月の県高校新人大会では明豊に敗れ、2番手に甘んじているからだ。

個人の技量向上に注力する佐伯鶴城

選手の思いも同様で、「県王者になって全国大会に出場する」が合言葉になっている。キャプテンの伊東ひかり(2年)は「昨年の全国選抜も県代表2位で出場した。結果は明豊より上だったが、納得できていない。チームのまとまりは大事だが、個々の力を伸ばさない限り明豊には勝てない。強いチームとは、個人の力が強いチーム」と個々の技量向上に力を注いできた。

今大会、補欠を含むメンバー7人の実力は伯仲しているが、絶対的なエースがいないのも事実。ポイントゲッターに名乗りを上げる山田青空(同)は「決定的な一本を狙いたい。数ではなく、少ない技の中でコレという技を極めてきた」と仕上がりが良い。県高校新人大会の個人戦で入賞した下郡陽菜乃(同)は「強気で攻めて目の前の相手を倒すことに集中したい」と意気込む。出場メンバーも順番も試合前に決めるという泉監督。「メンバーを固定するつもりはない。それぞれの調子を見極め、持ち味を出せる選手を送り出したい」と勝負に徹するつもりだ。

県王者になって全国出場を目指す

(柚野真也)

© オー!エス! OITA SPORTS