輪島市の中学生が集団避難開始 獨協医科大学病院の専門チーム「DPAT」が帰還し現地の状況報告

 最大震度7を観測した能登半島地震で、石川県は17日までに確認された死者の数が「232人」になったと発表しました。

 また、大きな被害を受けた輪島市の中学生は、保護者の元を離れ約100キロ南に位置する白山市へ集団避難を始めました。

 中学生の集団避難は、整った環境での学びの機会を確保するためで、対象は輪島市内の3つの中学校の生徒約400人中、希望した約250人です。

 大規模な災害で子どもが一斉に保護者から離れて避難するのは異例で、2000年の伊豆諸島・三宅島の噴火では小学生と中学生、それに高校生約360人があきる野市で寮生活をしたことがあります。珠洲市と能登町も同様の取り組みを検討しています。

 一方、2次避難の期間について石川県の馳浩知事は16日、「春、あるいはゴールデンウィーク前まで」と述べ、被災者に理解を求めました。

 栃木県内関係では、精神的な医療や保健活動支援を行う獨協医科大学病院の専門チーム「DPAT」が、被災地支援の第1弾を終えて17日に栃木に戻りました。

 医師1人と看護師2人、それにソーシャルワーカー1人の4人のチームは、13日から5日間珠洲市に入り、避難所を回って被災者から相談などを受けました。

 今回は特に被災地の学校再開の時期と重なり、養護教諭から子どもたちに関する相談を受けることも多かったといいます。被災者の「先が見えない」不安をどのようにケアするかが課題だと話していました。

 また、栃木県は18日から災害派遣医療チーム・DMATを追加で派遣します。

 栃木市は、石川県穴水町でり災証明書の申請業務を支援するため、1月22日から29日まで職員を派遣します。この業務では栃木県や宇都宮市、日光市、鹿沼市も同様に職員を派遣します。

 そして、宇都宮市も志賀町で断水の復旧作業に当たるため、18日に職員4人を派遣します。民間からも6人が修理班として同行します。

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