長崎市の松原町芸能保存会(久保田彰会長)は、新型コロナの影響で休止していた「松原龍踊」の再始動を目指している。14日は町内の市植木センターであった古賀地区の鬼火に合わせ体験会を開いた。
松原龍踊は、年代は不明だが植木職人が行商先の中国で見たものを伝承したのが始まりとされる。一度途絶えたものの、長崎くんちで龍踊を奉納する筑後町の協力で約35年前に復活。町内の祭りなどで披露していた。
しかし、新型コロナで活動が中断。再開するには担ぎ手の確保が難しく、めどは立っていない。まずは興味を持つ人を増やそうと、劣化していたうろこを、1年前から古賀地区の住民が作り替えた。
新しくなった龍のお披露目も兼ねた体験会は、筑後町龍踊保存会が指導。子どもたちはドラや雨音を表現する打楽器「パラパラ」などで龍囃子(ばやし)に挑戦した。大人は重しを付けた棒を振り手さばきを確認した後、玉使いを含む11人で息を合わせて演技。最後は「胴くぐり」で観衆を魅了し、「モッテコーイ」の歓声が響いた。
初めて間近に龍踊を見た市立古賀小6年の山下祐奈さん(12)は「松原にもあるなんて知らなかった。夏祭りでもやってほしい」と話した。
「松原龍踊」コロナ経て再始動へ 長崎・筑後町が指導 古賀地区・鬼火に合わせ体験会
- Published
- 2024/01/18 11:00 (JST)
- Updated
- 2024/01/21 20:28 (JST)
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