地域の防災拠点へ 麻布台ヒルズ「逃げ込める街」目指す

再開発を進める民間企業は、街と一体化した災害対策を進めています。去年11月に開業した港区の麻布台ヒルズでは、周辺地域の防災拠点として「逃げ込める街」を目指した取り組みを行なっています。

高さ日本一のビルであるメインタワーをはじめ、2万4千平方メートルの緑地などを有する麻布台ヒルズ。1月17日、施設の震災対策が報道陣に公開されました。

記者:「施設全体の電気や熱といったエネルギーを、都市ガスを利用した設備で作り出していてます」

この施設では、平時から施設内のエネルギーを自家発電プラントで賄っていて、災害時にも止まることなく電気や熱を100%供給することができるということです。

記者:「こちらは災害時に帰宅困難者を受け入れるスペースとなっていて、施設全体で3600人の受け入れが可能だということです」

東京メトロ神谷町駅から麻布台ヒルズをつなげる通路や、オフィスのエントランス部分などを活用して、帰宅困難者を受け入れます。また施設では3日分の水や食料のほか、簡易マットやアルミシートといった防災用品の備蓄も進めていて、今月末までに3600人分が確保できるということです。

麻布台ヒルズの担当者は、大規模再開発をきっかけに地域の防災力強化を図っていきたいとしています。

森ビル担当者:「港区発祥の会社でございますので、今後もこのエリアにこだわって、再々開発も視野に『逃げ出す街から逃げ込める街へ』というスローガンを掲げているので、ハード・ソフト両輪でどんどん進化を重ねていく努力をしていく」

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