青森県産ニンニク新品種「青森福雪」、種苗供給は最短2025年秋

フォーラムで意見交換する「県にんにく共進会」の受賞者ら

 青森県は17日、県産ニンニクの新品種「青森福雪」について、早い場合は2025年秋から生産者への種苗供給を開始するとの見通しを示した。

 県と全農県本部が十和田市の十和田おいらせ農協本店で開いた「にんにくフォーラム」で説明した。県は23年秋時点で青森福雪を約1万2千株植え付けている。24年秋に同県本部に種苗供給し、同県本部の採種ほ場で増殖が始まる予定。生産者に種苗供給される時期は農協によって異なる。農協を通じて同県本部の種苗を購入する場合が最も早く25年秋、各農協で1年または2年増殖させる場合は、それぞれ26年秋または27年秋に供給される見通しという。23年は県内9カ所に現地技術実証ほを設置し、生育状況や収量性を調査している。

 フォーラムでは「県にんにく共進会」の受賞者らによる意見交換が行われたほか、県が23年産ニンニクの作柄と次年度の対策を説明。23年産は消雪が早く温暖な天候で生育が順調だったが、越冬後の少雨、さび病による葉のダメージなどから収量は平年並みから平年を下回ったとした。対策として、乾燥時に散水などをすることや、採種ほ場の防除の徹底を呼びかけた。

 同日はながいも産地力強化戦略推進大会も開催。16日に審査が行われた「県ながいも共進会」の表彰も行われ、最優秀賞に山端正男さん(十和田おいらせ農協)、優秀賞に立崎洋史さん(同)が輝いた。

 大会では県が23年産の作柄、次年度の対策を説明したほか、昨年10月に行った北海道への視察研修について参加者が報告した。

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