ブルーイノベーション、点検ドローンELIOS 3用の高性能LiDARを発売開始

測量ペイロードはELIOS 3に後付けで装脱着できる測量デバイスで、正確度0.1%、精度±6mm(標準偏差)、照射距離最大100mの性能をもち、高精度な点群データを短時間で取得できる。

取得した点群データは、測量ペイロードとあわせて提供される点群処理ソフト「FARO connect」で解析することで、より正確な3Dマッピングが可能だ。

測量ペイロードを採用することで、例えば340mのトンネルにおいて、従来の人が行う固定点から測量する場合は全体を測量するために6~7回の測量、約2時間が必要なのに対し、測量ペイロードを搭載したELIOS3では1回の飛行、わずか18分で完了した。

これにより、測量・点検作業に係る時間が最低限に抑えられ、安全な業務遂行および全体の工期期間短縮、費用圧縮が可能になるという。

測量ペイロード 特長とメリット

測量の正確性

「測量ペイロード」と「FARO connect」を組み合わせることによって、正確度0.1%、精度±6mm(標準偏差)の高精度な点群データを取得することができ、3Dモデル化時の二重壁等のデータ処理上のゆがみを防ぐことができる。

高精度な点群データ

光感度は従来の10倍。今まで3Dモデル化が困難であった狭くて特徴点の少ない細長い通路内などにおいても、正確に点群データの取得ができ、「FARO connect」により精細な視覚表現を作成でる。

マッピング効率の向上

最大100mの照射距離とスキャン速度約130万ポイント/秒の点密度をもって、1回の作業(18分)で340mのトンネル(約5,100m)の点群データの取得が可能だ。数日要していた作業が短時間に縮小できる。

解析ソフトの互換性

解析結果は、汎用的な拡張子(例えば .las形式)で出力が可能なため、CADソフトなど、様々なソフトへの連携が可能。

地形データの参照

点群データの取得時、標点となる反射板を現場に設置することにより、解析時にその他の地形データと連携が可能。複数回に分けて取得した点群データが、自動で1つの3Dモデルとして出力できる。

測量ペイロード 開発の背景

国内のプラント施設、道路橋、トンネル、下水道等のインフラ施設は、今後20年で建設後50年以上経過する施設の割合が加速度的に高まり、点検の需要が増大する一方で、危険を伴う作業がある、少子高齢化などによる点検員が不足しているといった課題がある。

こうした課題に対して、ブルーイノベーションは2018年に日本おける独占販売契約をFlyability社と締結し、非GNSS環境下の屋内空間などの飛行特性に優れた屋内用ドローンELIOS シリーズを使用した点検ソリューションの提供を開始し、プラントや発電所、下水道などを中心に250ヶ所を超える現場への導入を進めてきた。

こうした中で、「より精度を高くしたい」など、点検のDX化が進む中で高まる3Dモデル化に対する期待や要望に応えるため、今回の測量ペイロードの開発・提供に至った。この「測量ペイロード」の提供により、建設現場や製造業の工場などにおいても、活用の場が拡大が期待されるとしている。

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