【速報】水戸京成百貨店不正受給 元社長を詐欺疑いで取り調べ 茨城県警 家宅捜索も

水戸京成百貨店元社長宅から書類などの押収物を運び出す県警の捜査員ら=千葉県内

水戸京成百貨店(茨城県水戸市泉町)が新型コロナウイルス対策の国の雇用調整助成金(雇調金)など3億円余りを不正受給していた問題で、県警は18日、詐欺の疑いで、同社元社長の取り調べを始めるとともに、元社長の自宅を家宅捜索した。

同日午前、千葉県内の元社長宅に茨城県警の捜査員らが訪れ、同10時50分ごろ、書類などの押収物が入った段ボール3箱を運び出した。

不正受給問題を巡っては、同百貨店が昨年1月、約3億円の雇調金などを不正受給していたと発表。2020年4月から22年10月までの間、出勤していた従業員の勤務データを休業しているよう改ざんして申請していたという。

同社などによると、不正は総務部長が指示役となり、当時の人事担当ら4人が関与したとされる。総務部長は「(当時の)社長から指示があった」と説明したが、調査チームが聞き取りなどを行った結果、元社長の指示を裏付けるものはないと結論付けていた。

県警は昨年3月、詐欺の疑いで、同社と総務部長の自宅を家宅捜索。立件に向け、従業員の勤務実態や不正の経緯などを調べている。

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