米軍から具体的な回答なし 沖縄県、あす19日のパラシュート訓練の中止を求める 昨年の嘉手納での訓練に抗議

米軍のパラシュート降下訓練への抗議について報道陣に答える沖縄県の古堅圭一基地対策統括監=18日、北谷町・米軍嘉手納基地第一ゲート前

 沖縄県の古堅圭一基地対策統括監は18日、米空軍嘉手納基地を訪れ、昨年12月に同基地で実施されたパラシュート降下訓練に抗議するとともに、米軍が今月19日に同基地で計画している降下訓練の中止を求めた。

 米軍は昨年12月19日夜、県や基地周辺自治体が訓練中止を求める中、2020年7月以来3年5カ月ぶりに訓練を強行した。

 降下訓練は1996年の日米特別行動委員会(SACO)最終報告で、伊江島補助飛行場で実施することになっている。その後、2007年に悪天候などで伊江島での訓練が困難な場合に嘉手納基地を使用できる4項目の「例外規定」が同委員会で合意された。

 県の古堅統括監は、抗議に対応した第18航空団任務支援群司令官のローラ・ラモス大佐は、昨年の訓練について例外規定を強調し、今月19日の訓練中止の求めには「具体的に回答しなかった」と語った。

 同統括監は「SACO合意に基づいて降下訓練は伊江島でとなっている。嘉手納での訓練は大変遺憾だ」と述べた。

 沖縄市、嘉手納町、北谷町でつくる「嘉手納飛行場に関する三市町連絡協議会(三連協)」は現在、対応を協議している。

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