二度と大火を起こさないように…300年以上続く“火災除け”の「火伏念仏」=静岡・富士宮市

静岡県富士宮市で、江戸時代から300年以上続いているという火災除けの伝統行事「火伏念仏」が行われました。

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富士宮市の白糸の滝に近い内野地区の火伏念仏は、市の無形民俗文化財に指定されている伝統行事です。火伏念仏は、「六斎衆」とよばれる人たちが継承して毎年1月18日に行われ、会場となる民家に住民たちが集まって、阿弥陀三尊の軸を掛け、火事を表しているという五色の紙で天井を飾り付けます。

そして、太鼓と鉦の音に合わせて、特徴のある節回しで「南無阿弥陀仏」などと念仏を何度も唱えます。

江戸時代の1684年、集落全体を焼く大火が発生したことから二度と火災を起こさないようにと始まったとされ、300年以上続けられています。

<内野区 馬飼野公洋副区長>
「火事に見舞われないようにということを、これからの世代の人にも理解してもらって続けてもらって行事が残っている」

しずおか県内では、乾燥して強い風が吹く中、火災が増えていることもあり、地元の小学生や住民たちは火伏念仏を見守りながら、火事を出さないという思いを新たにしていました。

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