猫が『心を閉ざしてしまう』原因となる3つのこと 再び心を許してもらうためには?

1.大きな声で叱ったり叩いたりする

猫は、大きな声を出したり大きな音を出して叱ると心を閉ざしてしまうことがあります。犬のトレーニング方法の中に「大きな音を出す」というものがありますが、猫には通用しません。

猫は聴覚が鋭く音に敏感で、大きな声や音を聞くと命を脅かされると感じてしまうためです。

故意に大声を出すのはもちろん、ゴミを漁っていて反射的に怒鳴ってしまった…など、悪気がないままに猫の信頼を失うケースもあります。猫が心を閉ざしてしまうのは、本当にたった一瞬のことなのです。

猫への暴力も当然NGです。殴る、蹴るなどの行為は、一度だけでも猫の心を閉ざします。猫にとっては自分を傷つける「天敵」となり、そのトラウマを解消するのは容易ではありません。

2.猫のペースを無視して構いすぎる

猫が好きすぎていつも抱っこしちゃう!どこにいるか随一チェックしてナデナデしてる!こんな行為も、猫の心を閉ざす原因になりえます。

一見すると愛情表現ですが、猫には伝わっていない可能性があるためです。それどころか、「いちいち邪魔してくる存在」として敬遠されることさえあります。

もちろん、猫だって甘えたいときや遊びたいときはあるでしょう。しかしそれは「自分の気が向いたとき」であって、いつでも同じ気分でいるとは限りません。今は飼い主さんと遊ぶより、お気に入りの場所でのんびりくつろぎたい…猫はそんな気持ちを大切にする動物なのです。

ちなみに猫が甘えたいときは、スリスリしたりお腹を見せたりといったサインを見せてくれます。尻尾を大きくブンブンと振っていたり噛んでくるときは機嫌が悪い印。

嫌われないためには、猫からのサインをしっかりと受け取ることが大切です。

3.誤解で心を閉ざしてしまうことも!

少々理不尽ですが、猫はちょっとした誤解で心を閉ざしてしまうことがあります。例えば家の近くで工事をしていて、突然大きな音が聞こえたとします。

そのときに視界に飼い主さんが入っていると、大きな音を発したのは飼い主さんだと誤解してしまうことがあるのです。

過去に虐待を受けた猫にも同じことが起こります。男性に虐待を受けた猫が男性全般に対して恐怖を感じるようになったり、長い棒で叩かれていた猫が「長いもの」に過剰反応したりするのは珍しいことではありません。

心当たりがないのに避けられているときは、無自覚で猫を驚かせていないか考えてみるといいでしょう。

猫に避けられているときの解決法

愛猫に心を開いてほしいなら、今後は決して嫌がる行為をしないようにしましょう。すぐには信じてもらえないかもしれませんが、継続することで関係修復できる可能性があります。

少し態度がやわらいだと感じたら、小さな声で名前を呼んであげてください。それから猫の目を見つめてゆっくりと瞬きすると、好意が伝わります。このボディランゲージは、猫の社会で愛情表現となるものです。

近寄ってきてくれるようになっても焦りは禁物。自分のペースや気分で構うと、再び心を閉ざされてしまうかもしれません。猫のリアクションに目を向けながら、少しずつ撫でてあげるようにしましょう。

また、隠れて出てこないときはそっとしておくのがおすすめです。猫のそばにご飯やおやつを置いて、敵意がないことを静かに伝えてあげてください。

まとめ

猫はとっても賢い動物。心を閉ざすのは一瞬でも、関係修復には長い時間を要します。そのため、嫌われる原因を作らないに越したことはありません。

もしも信頼関係が崩れてしまったら、焦らずゆっくりと解決することが一番大切なポイントです。猫の気持ちに寄り添いながら少しずつ好意を伝えていけば、きっとまた心を開いてくれるでしょう。

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