マークが集中する可能性もある久保建英「そうなれば簡単になる」と語る理由は? “ドーハの悲劇”が思い起こされるイラク戦についても「明日勝てば良いだけ」

久保建英がイラク戦に向けて意気込み[写真:Getty Images]

日本代表MF久保建英(レアル・ソシエダ)がイラク代表戦に向けてコメントした。

アジアカップ2023に臨んでいる日本代表は、19日にグループステージ第2節でイラクと対戦する。

日本はベトナムに、イラクはインドネシアに初戦で勝利。互いに連勝を目指しての第2節となる。

初戦のベトナム戦では後半途中出場した久保。4点目となる上田綺世(フェイエノールト)のゴールをお膳立てするなど、短い時間でも良さを出していた。

当初はコンディションにも問題があった久保だが「ちょっと疲れています。練習がキツかったので」とコメント。「やってみないと分からないですけど、気持ちは準備しています」とフル出場に向けても準備はしているとした。

イラク戦に向けては「前回の相手とは違って、高さや速さが武器なので、前回とは違う感じになると思いますけど、そこにもチームとして柔軟に対応できればと思います」とコメント。昨年11月に行われたワールドカップアジア予選のシリア代表とも似た特徴を持つイラクだが「奪って早いカウンター、守備も粘り強いですし、球際も行くと決めたら行くという迷いがない感じがします」と警戒した。

そのシリア戦では久保もゴール。「点を取ったほうが勝つので、早めに点を取れればそれ以上のことはないです」とコメント。自身へのマークも強くなる可能性が高いが「僕にマークがいっぱい付けば他の選手がフリーになって、サイドや2列目の動きが出てくると思います。そうなってくれれば簡単なゲームになると思います」と、自身がマークを集めることでチームも戦いやすいだろうと語った。

マジョルカ時代にはチームメイトであり、同じスペインで若い頃から戦っていたことで比較されることも多い韓国代表MFイ・ガンインが圧巻の2ゴールの活躍を見せていた。

久保はイ・ガンインの活躍について「彼自身はゴールゲッタータイプではないので、そういった選手が2ゴールを決めたことは驚きもありますけど、仲良くしている選手が活躍していると、ヨーロッパでやっている時の日本代表のチームメイトじゃないですけど、似たような感覚があるので、僕も頑張らないといけないと思います」と刺激にもなっているという。

優勝候補本命とされていることについては「僕らが本命候補の1つであることは間違いないですけど、初戦は凄く苦戦しましたし、そういう試合が続くと思うので一戦一戦集中して、準決勝ぐらいまでは中4日なので、アドバンテージを生かしつつ、そういうところも含めてチーム戦で勝って行きたいです」とコメント。しっかりと1つずつ戦って行きたいとした。

ドーハでのイラク戦と言えば、日本としては忘れられないのが“ドーハの悲劇”でも知られる1994年のアメリカW杯に向けた予選。ただ、久保は「僕たちは明日勝てば良いだけ」とし、「グループステージの1試合で、気負うことなくしっかり自分たちのサッカーをすれば勝てるチャンスは自然に広がってくると思います。変に煽ることなく勝てば良いだけの話なので、そっとして欲しいです」と、今は関係なく、目の前の試合にだけ集中するとした。

カタールW杯後には結果も残している久保。特にアシストが増えているが「前に決定力ある選手が増えたことが1つ。パス出したら決めてくれる選手が増えたことも1つ」とコメント。「シュートだけじゃなくパスも元々僕の武器でしたけど、無理にシュートに行かずにパスを選択できる余裕が持てるようになったのかなと」と、自身のプレー選択も少し変わっているとした。

その影響もあってかゴールも増えている。「ゴールも取れればベストですけど、クラブで取れているので、代表で欲張らなくても良いかなと思います」と語り、「自分が取るときは取れば良いし、自分のゴールで勝利できればベストですけど、個人スポーツじゃ無いので取る人がとって勝てれば良いです」と、チームとしての結果を残すために最善のことを選択すると語った。

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