テイクアウトコーヒーで注文のたびにネルドリップする新業態 「但馬屋珈琲店mini明治屋京橋ストアー店」がオープン

イナバ商事が運営する但馬屋珈琲店はテイクアウトコーヒーとコーヒー豆の販売に軸足を置いた新業態に挑む。

16日、東京メトロ銀座線・京橋駅7番出入口直結の明治屋京橋ストアー内に「但馬屋珈琲店mini明治屋京橋ストアー店」(東京都中央区)がオープンした。

オープン当日、店頭に立った倉田光敏社長は「お客様からの多様なニーズにお応えすべくお客様との接点を増やし、今年、喫茶創業60周年を迎える但馬屋珈琲店を多くの方に知っていただきたい」と語る。

但馬屋珈琲店では、直火(ちょっか)式焙煎による深煎りコーヒーを最高の抽出方法といわれているネルドリップ抽出で提供している。
明治屋京橋ストアー店でもネルドリップ抽出を採用。「お時間を少々いただくことになるが、見せ所だと考えている。競合店が多い中でニッチなニーズを取り込んでいきたい」と説明する。

明治屋京橋ストアー内にある「但馬屋珈琲店mini明治屋京橋ストアー店」

テイクアウトコーヒーは、ホットとアイスを用意し全て500円で販売している。

コーヒー豆は8種類程度をラインアップして量り売りで販売。個包装のドリップバッグコーヒーも取り揃える。

今回の開業と喫茶創業60周年を記念して、オープンから60日間は、テイクアウトコーヒーを含む商品のいずれかを購入すると、先着60人にドリップバッグコーヒー1個がプレゼントされる。コーヒー豆のキャンペーンでは200g以上購入すると60g増量される。

今後は販売動向に注視しながら新業態の水平展開を視野に入れる。
「お客様のニーズを見極めながら、メニューや品揃えを見直し、ワンオペレーションの小さなフォーマットを広げていきたい」と意欲をのぞかせる。

新業態に挑む背景の1つには、フルサービスを展開する喫茶業態のコストアップがある。
「初期の設備投資が物凄く重いことに加えて、賃貸の契約年数が短くなっている。初期投資を回収する頃に賃貸契約が終了してしまい、売上げが大きくても投資に対して割に合わなくなっているのが最近の悩みの種」と説明する。

© 株式会社食品新聞社