世界57位のブリンコワが30分以上に及ぶタイブレークを制して前年準優勝のリバキナを撃破!「最後の瞬間までベストを尽くし、楽しむだけだと言い聞かせていた」[全豪オープン]

世界57位のブリンコワがグランドスラム史上最長のタイブレークを制して世界3位を撃破

1月18日、「全豪オープン」女子シングルス2回戦が行われ、アンナ・ブリンコワ(世界ランク57位)が昨年準優勝で第3シードのエレナ・リバキナ(カザフスタン/同3位)を2時間46分の激闘の末に6-4,4-6、7-6[22-20]で破り、同大会で初めて3回戦進出を果たした。

25歳のブリンコワは、昨年の全仏オープンとウィンブルドンで3回戦に進出し自己最高ランキングとなる34位を記録。全豪オープンのシングルス本戦は2年連続7度目で、初戦でクリスティーナ・ブクサ(スペイン/同56位)を6-2、6-4で破り2回戦に進んでいた。

この日の相手は2022年のウィンブルドンを制し、昨年の全豪オープンで決勝に進んでいるリバキナ。両者は、2017年9月のITF10 万ドル大会で対戦しており、ブリンコワが5-7、6-2、6-3で勝利。当時のランキングはブリンコワが131位、リバキナが520位だった。

試合は序盤から攻撃的なテニスを見せるブリンコワ。第3ゲームで訪れたワンチャンスをものにして、そのまま第1セットを6-4で先取する。しかし、第2セットでは先にブレークするも、守りに入ってしまったところをリバキナに攻められ、サービスゲームを2度破られてセットを失ってしまう。

勝負の最終セット、「もっとアグレッシブに、もっと強く打って彼女を動かそうと言い聞かせていた」というブリンコワは、ミスをしても気持ちを引きずらずにプレー。ブレークをしてもリードを守り切れない展開が続き、6-5では2度のマッチポイントも生かせなかった。

互いに一歩も譲らずに突入した10ポイントタイブレークは30分を超え、リバキナの6度のマッチポイントを防いだブリンコワが10度目のマッチポイントをものにし22-20。2時間46分の激闘に終止符を打った。

「ロッド・レーバー・アリーナでプレーするのが夢だった。最後の瞬間までベストを尽くして、楽しむだけだと言い聞かせていた」というブリンコワは、グランドスラム史上最長となる42ポイントに及ぶマッチタイブレークを振り返り、「マッチポイントをものにできず、反対にマッチポイントを握られたときはネガティブな考えが頭をよぎった。彼女が良いサーブを打ったらどうしようとか」とプレッシャーに押しつぶされ手も震えていたという。

それでも「その考えを押し殺そうとした。すべてのボールをコートに入れ続けようと自分に言い聞かせていたの。最後は堅実にプレーできたし、マッチポイントはディフェンスに徹することができた」と自身のすべきことを最後まで貫いた。

トップ10から通算3度目の勝利を挙げたブリンコワは、3回戦で第26シードのジャスミン・パオリーニ(イタリア/同31位)と対戦する。

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