【特集】Bリーグ・プレミアの参入を目指して 広島ドラゴンフライズの若き球団社長に密着!

広島ドラゴンフライズは、2026年に開幕する男子プロバスケットボールの新たな最上位リーグ「Bリーグ・プレミア」への参入を目指しています。その目標に向けて奮闘する、若き球団社長の日々に密着しました。

男子プロバスケットボールの最高峰B1リーグ。24チームが3つの地区に分かれ、熱い戦いを繰り広げています。1月5日の2024年初めてのホームゲーム、広島ドラゴンフライズと秋田との試合を、球団社長の浦伸嘉さんが見つめていました。

2016年、35歳で経営トップに就任。創設3年目のクラブは、2億円の赤字を抱えていました。しかし、再建を目指し、売り上げを5倍以上に拡大させます。そして、B1リーグ挑戦3年目の昨シーズン。初のチャンピオンシップ進出など、歴史の浅いクラブを大きく成長させてきました。

クラブの事務所で働く社員の多くは、20代の若手です。創設10年となった今シーズン。必ず達成しなければならない目標があります。

■広島ドラゴンフライズ 浦 伸嘉 社長(記者会見)

「我々広島ドラゴンフライズは、この新Bリーグ元年から、トップカテゴリーである新B1へ参入する強い意志を、本日ここに表明させていただきます。」

「革新」を合い言葉に、2026年、新たなスタートを期すBリーグ。その最上位「Bプレミア」参入のためには、リーグが条件として示した3つの基準を満たす必要があります。それは売り上げ・入場者数・アリーナ確保です。

そのひとつ、5000席以上収容のアリーナ確保に向け、今、チームが進めるのが、広島グリーアリーナの改修計画です。新リーグ開幕の2026年から、ここをホーム会場とします。

さらにチームを挙げて取り組むのが、集客力アップです。

■広島ドラゴンフライズ 浦 伸嘉 社長

「1月末までで、4300ぐらいを平均で超えていけると見えてきますよね。年間4000名が。」

その起爆剤として、12月企画したのが、カープとのコラボ月間でした。試合前は、いつも打ち合わせやスポンサーへのあいさつなどで、大忙しですが、コラボ企画の初日、カープの新井貴浩監督を招いていました。ようやく一息つけたのは試合開始の15分前でした。

■広島ドラゴンフライズ 浦 伸嘉 社長

「さすがだね、新井さん。入りそうで入りそうで入らん。あれが一番盛り上がったね。」

快勝したこの日、目標を上回る観客4218人の入場を達成。シーズンのおよそ半分を終えた現在、ホームゲームの平均観客数は4263人と、目標の4000人突破に順調に近づいています。

シーズン中の、つかの間の休養日。待っていたのは、ゲームキャプテンの寺嶋良選手です。加入3年目の寺嶋選手は、持ち前の素早いドリブルで攻撃を組み立てる、若き司令塔です。

■広島ドラゴンフライズ 浦 伸嘉社長

「彼は、高校時代からよくプレーを見ていたんです。縁を感じますよね。」

■広島ドラゴンフライズ 寺嶋 良選手

「社長なんですけど、いろんな技術面もアドバイスくれたりするので、元プロ選手ならではの視点からのお言葉をいただける。」

浦さん自身も、かつてプロバスケット選手でした。漫画「スラムダンク」に憧れて始めたバスケットボール。地元・広島の美鈴が丘高校では、2年連続でインターハイに出場しました。「bjリーグ」に、脱サラして飛び込んだのは25歳のとき。しかし、2年で区切りをつけ、スポーツマネジメント会社を率いてきました。そして8年前、導かれるように足を踏み入れた、球団経営の道。若い世代の指導にも自ら積極的に取り組み、新たなステージに挑むドラゴンフライズの未来に夢を託します。

■広島ドラゴンフライズ 浦 伸嘉社長

「ワールドカップでも(男子が)48年ぶりにオリンピックを決めて、なんて言うんでしょう、すごい追い風だと思うんですよ、バスケット界が。改めて思ったのが、自分自身の中で超逆境みたいなのがすごい好き。自分の人生振り返ってそう思うんですよね。みんなから無理だろうって言われるほうが、余計燃えちゃうというか。」

「Bプレミア」の参入クラブの発表は、10月の予定です。

■広島ドラゴンフライズ 浦 伸嘉社長

「勝負のかかった年なので、悔いが残らないように。みなさん、多くの期待をしてくれていますから、使命感や自覚を持って、なんとかみなさんの期待に応えれるように、日々精進したいなと改めて今日決意した。」

大願成就に向け、若き球団社長と広島ドラゴンフライズの挑戦は、これからが佳境です。

【テレビ派 2024年1月15日放送】

© 広島テレビ放送株式会社