早めの花粉症対策を 都内のスギ花粉など 飛散1週間ほど早く

東京都がスギやヒノキなどの花粉の飛散予測を発表しました。今年の花粉は例年より飛び始める時期が、一週間程度早まると見られています。

発表された予測によりますと、都内で今年飛散する花粉の総数は、過去10年平均の1.1倍程度と平年並みで、花粉の量が多い日数も、23区では35日程度、多摩地区では40日程度と、去年と同程度かやや少なくなる見込みです。

ただその一方で、飛散開始の時期は、暖冬の影響で、例年より1週間程度早まるとされていて、早ければ2月8日から12日ごろになると見られています。

東京都はマスク、メガネの着用や軽い症状の段階から医師に相談するといった、早めの花粉症対策を呼びかけています。

今年は暖冬の影響で花粉の飛散時期が早まる見込みだということです。こんなデータがあります。気象情報アプリ「ウェザーニュース」が利用者に1月11日、「花粉を感じているか」のアンケートを行ったところ、関東では「ちょっと感じる」が40%、「けっこう感じる」が5%で45%の人が花粉を既に感じていて、全国で最も多い結果となりました。

そして花粉の飛散量をみてみますと、今年は平年をやや上回る予想となっていますが、花粉の飛散量が非常に多かった去年と比べると、62%と大きく減る見込みです。

ただ都内の耳鼻科では、花粉量が多かった去年の教訓を活かして、早めに受診する人が増えているということです。

(耳鼻いんこう科山西クリニック 山西敏朗 院長)
「去年のシーズン中かなり花粉が多かったので、症状がひどかったと。だから今年は、ああいう風になりたくないので、早めに薬を希望したいという方が増えています。今から20年ぐらい前だと、この時期はまだ患者さんは1~2人ぐらいしか見えなかった。それが今は大体、1日10人ぐらいの方は予防的に薬を希望される。明らかに増えている」

「早めに予防をしよう」という意識が年々強まっているということです。山西院長は、毎年症状が出る人は症状が出る前に早めに薬を飲むことを呼びかけています。そして免疫力が低下すると、花粉症が悪化する原因となるので、朝昼晩バランスの良い食事や適度な運動、体を冷やさないようにするなど、健康的な生活を心がけることが大事だと呼びかけています。

今後増えていく花粉飛散量。その一方で、こちらも増加が懸念されます。続いては1月18日に発表された、新型コロナウイルスとインフルエンザの定点医療機関当たりの患者報告数について見ていきます。

まず新型コロナの報告数は、去年の8月下旬にピークを達してから減少が続いていました。ただそれも、11月下旬からは6週間連続で上がり続けています。そして、なだらかな増え方から増加の傾向に変化が出ています。

一方、インフルエンザの報告数は、去年10月にピークを達してからその後は増減を繰り返します。1月の1週目は大幅減少しました。ただ、これも最新の数字では再度、上昇に転じています。

専門家によりますと、新型コロナの入院患者数は7週連続で増加傾向であり、コロナ以外の疾患による医療需要の増加と相まって、医療提供体制への影響が出始めているということです。

場面応じたマスクの着用や手洗い、換気など、今一度私たちにできる対策を心がけましょう。

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