革新的黒人アーティストで、性的マイノリティーの先駆者 リトル・リチャードのドキュメンタリー予告

2024年3月1日より劇場公開される、ロックンロールの創設者のひとりとされるリトル・リチャードの、知られざる史実と素顔を描くドキュメンタリー映画「リトル・リチャード:アイ・アム・エヴリシング」から、予告映像が公開された。

予告映像では、リトル・リチャードの貴重なインタビューやライブ映像を交えながら、歴史を作った一人の人間が刻んだ軌跡を描き出している。デビューシングル「トゥッティ・フルッティ」に関するエピソード、エルヴィス・プレスリーやパット・ブーンら白人のカバーの方が売れていたことなど、当時の時代背景をうかがえるエピソードをリトル・リチャード自身が語る場面など、当時激しかった人種差別について、どこか笑い飛ばしている姿も見られる。

さらに、ポール・マッカートニーやミック・ジャガーらから尊敬の言葉が寄せられ、当時のライブパフォーマンスも随所に差し込まれている。また、革新的黒人アーティストとしての側面とは別に、性的マイノリティーの先駆者としての一面にも触れられている。「神からもらったものは全部さらけ出すのさ」と語るリチャードが、1人の人間として表現した喜び、苦悩、葛藤などを包み隠さずに描いている。

リトル・リチャードは、1950年代なかばに現れ、のちのロック・ミュージシャンに多大な影響を与えた革新的な黒人アーティスト。デビュー・シングル「トゥッティ・フルッティ」の大ヒットで世に出ると、ヒット曲を連発して反権力志向の若者の心をつかむものの、突如引退を宣言。5年の「教会への回帰」ののち、復帰後はイギリス・ツアーを通じて、無名時代のビートルズやローリング・ストーンズに刺激と影響を与えた。また、南部を中心に人種差別が激しかった時代に、ゲイを公言する性的マイノリティーでもあリ、陽気なキャラを演じながらも、壊れやすい繊細な面を持っていた。

「リトル・リチャード:アイ・アム・エヴリシング」では、豊富なアーカイヴ映像や、本人およびその親族や関係者らに加え、ミック・ジャガー、キース・リチャーズ、ポール・マッカートニー、デイヴィッド・ボウイら著名ミュージシャンによる証言映像とともに、リトル・リチャードの知られざる姿をつまびらかにする。

【作品情報】
リトル・リチャード:アイ・アム・エヴリシング
2024年3月1日(金)より、シネマート新宿ほか全国ロードショー
配給:キングレコード
© 2023 Cable News Network, Inc. A Warner Bros. Discovery Company All Rights Reserved

© 合同会社シングルライン