1個100万円の最高級青森リンゴ、古坂大魔王さん(青森市出身)が販売 県産のブランド力向上狙う

西市長(中央)にリンゴを贈った古坂瞳さん(左から4人目)=18日、青森市役所

 青森県産リンゴのブランド価値向上に向けて、青森市出身のタレント古坂大魔王さん(50)が昨年から、市内農家と連携して高級リンゴの生産・販売事業に取り組んでいる。内外の富裕層を意識し、リンゴ1個の最高額を100万円に設定。古坂さんの妻瞳さん(35)は18日、市内での取材に「青森のリンゴを宮崎マンゴーのような高級フルーツと肩を並べ、追い越す存在にしたい」と意気込みを述べた。

 事業名は「プリンセス・ピコ・アップル・プロジェクト」。昨年、古坂さんが浪岡地区にある「福士農園」のサンふじ200本のオーナーとなり、品評会で入賞を重ねている若手農家の福士寛和さん(32)に生産を委託した。

 昨秋収穫した約800キロのうち、形や色、つやなどが優れた最上級のリンゴを「プリンセス・ピコ」と名付けて、1個限定100万円で販売する。1個1万円のリンゴ、収穫した果実で作った1本5千円のリンゴジュースも売る計画で、月内の販売開始に向けて予約を受け付けている。

 瞳さんによると古坂さんは、プロデュースしている歌手「ピコ太郎」の海外巡業で各国を訪れた際、現地のリンゴを食べたことで、青森リンゴのおいしさを再認識。プロジェクト立ち上げを決めたという。昨年11月に事業会社「プリンセス・ピコ」を東京で設立し、古坂さんは取締役・プロデューサーに就いた。

 ピコ社社長の瞳さんと福士さんが18日、青森市役所を訪れ、西秀記市長に事業内容を報告した。大阪出身の瞳さんは「自分自身も青森のリンゴを食べておいしさに感動した経験がある。今後はイベントなどを通して、高級フルーツとしての認知を高めていきたい」、福士さんは「プロジェクトにより生産のモチベーションが上がる。最高のリンゴを作りたい」とそれぞれ抱負を述べた。リンゴなどは同社ホームページで予約できる。

© 株式会社東奥日報社