マドンナ、コンサート開演の遅れでファンから訴えられる

マドンナが米ニューヨークで開催したコンサート3公演で開演時間を予定より遅らせたとして、集団訴訟に直面している。開演の遅れは、翌日“仕事に行くために早く起きなければならなかった”チケット購入者に法的な損害を与えたと原告側は訴えている。

現地時間2024年1月17日に米ブルックリンの連邦裁判所に提出された訴状で、チケット購入者のマイケル・フェローズとジョナサン・ハッデンはマドンナが昨年12月に行った3公演で予定の午後8時30分ではなく、午後10時30分過ぎにコンサートを開始したことは参加者との契約の違反であり、米ニューヨーク州法にも違反したと主張している。

原告側の弁護士は、「被告の行為は契約違反だけでなく……虚位の宣伝、過失による不実表示、不公平で詐欺的な取引慣行による不当行為である」と述べた。

マドンナの【セレブレーション・ツアー】の一環として米ブルックリンにあるバークレイズ・センターで行われた3公演は、当初は昨年7月に予定されていたが、マドンナが細菌感染症で入院したため昨年12月に延期された。フェローズとハッデンは、参加した12月13日の公演が時間通りに始まることを期待しており、「コンサートが午後10時30分以降に始まると知っていたら、チケットを購入していなかっただろう」と説明した。

「被告は、チケットに表示され、告知されていた開始時間よりもはるかに遅くコンサートが始まることをチケット購入者に通知しなかった」と原告側の弁護士は付け加えた。

午前1時過ぎにバークレイズ・センターから帰宅することで、チケット購入者は“真夜中に取り残され”、ある人は“交通機関の選択が限られた状況に直面し”、他の人は高額なライドシェア・サービスを利用するしかなかったと被告人は述べた。また、コンサートが“平日の夜”に開催されたため、「翌日、早く起きて仕事に行ったり、家族の面倒を見たりしなければならなかった」ことも指摘している。

マドンナ本人に加え、本訴訟では被告として米ライブネーションとバークレイズ・センターの名前もあげられている。専門用語で、訴状はニューヨークのビジネス慣行と虚位の宣伝法の違反、不当利益を含むいくつかの形態の不正行為における契約違反を主張している。

本訴訟には、いわゆる過失による不実表示の主張も含まれており、コンサート主催者は、マドンナがコンサート開演を遅らせるという過去の事例があるため、コンサートが午後8時30分に始まらないことを“知っていた、あるいは知っているべきだった”とし、ファンに事前に警告すべきだったとしている。

「マドンナは、時には数時間も遅れてコンサートを開始する長い経歴があります」とフェローズとハッデンの弁護士は記している。「2016年の【レベル・ハート・ツアー】、2019年から2020年にかけて行われた【マダム・X・ツアー】、そしてそれ以前のツアーでも、マドンナは2時間以上遅れてコンサートを始めています」と続けた。

米ビルボードは、マドンナと米ライブネーションの代理人に問い合わせたが、コメントはまだ得られていない。

© 株式会社阪神コンテンツリンク