ホンダ CB1300SFの車種プロフィール
今回紹介する「CB1300SF」は、2014年に発売された水冷4ストローク・4気筒の1300ccエンジンを搭載するロードスポーツモデル。先代モデルからの大きな変更点としてトランスミッションが5速から6速になり、超距離クルージングでの快適性がさらに向上。さらに電子制御燃料噴射装置（PGM-FI）のセッティング変更や、より排気効率の高い小型マフラーの採用により、低回転域では力強く、高回転域では直列4気筒らしい心地良い吹け上がりを追求している。また、ロングツーリングには欠かせないリアキャリヤやトップボックス、パニアケースの装着に対応すべく、シートレール部の補強やフレーム各部の剛性バランスの見直しを図っているところも見逃せない。
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バイクインプレ
車両の特徴
車体サイズは全長が2200ミリ、全幅795ミリ、全高1110ミリ、シート高780ミリ、ホイールベースは1520ミリで、車両重量は267kgとなっている。
キャスター角は25.0度、フロントに120/70-17インチ、リアに180/55-17インチのタイヤサイズを採用。前後ともにキャストホイールにチューブレスタイヤを装着している。
エンジンは水冷4ストロークDOHCの4気筒。ボアストロークは78.0ミリ×67.2ミリのショートストローク。圧縮比は9.6で最高出力は101馬力/7000回転、最大トルクは115Nm/5500回転。燃料供給はフューエルインジェクションを採用。トランスミッションは6速仕様だ。
走り
水冷ながらも空冷のようなゴリゴリ感や微振動を感じさせてくれるエンジン
トランスミッションが5速→6速へと変更になったことが影響しているかは定かではないが、新型になってエンジンのフィーリングが少々変わったような気がする。まるで空冷エンジンかのようなゴリゴリ感というか、微妙なバイブレーション、それが増えたような感じがする。ただ、決して不快な振動ではなく、エンジンのパワー感を伝えてくれる、なんとも味わい深い細かな振動と言うべきか。それが先代モデルよりも強くなっているような気がする。先代モデルのエンジンも水冷ではあるが、空冷エンジンっぽさを感じさせてくれる部分が多々あり、それはそれで面白いエンジンだった。そして、この新型になってからはエンジンの回転が顕著に感じられるようになり、さらに楽しめるフィーリングとなっている。
高速コーナーでもピタッと決まる圧倒的に安定感のある足回り＆ハンドリング
スペックシート上の数値っていうのは最高出力101馬力/7000回転、最大トルク115Nm/5500回転と現代の大型バイクとしてはそれほど高いものでもないが、思い切ってエンジンを回してみれば出力、トルクともにこれで十分だというのがありありと実感できるはずだ。高速コーナーでも車体は極めて安定しており、足回りの接地感およびハンドリングもピタッと決まっている。いずれもライダーに不安を抱かせる要素はまるでない。唐突な動きをするこが一切なく、ひたすらライダーの意思に忠実に仕事をしてくれる従順さが、ホンダのCB1300SFのもっとも優れた特徴なのではないかと思う。
総括
回して楽しく、実用的なパワー＆トルクを兼ね備えた扱いやすいエンジンはもちろん速さも十分にあり、ハンドリングやブレーキなど、すべてにおいてハイレベルなバランスを持ち合わせている’14年型CB1300SF。このモデルこそが、ある種『ホンダの王道』であるというような気がする。
※当記事は動画「MOTO BASIC」協力のもと、モトメガネが編集構成したものです。
