新座市で生まれ育ち、新座市議会議員として1期目を務めるよねはしゆうた氏。
保育士、保育園の経営者という背景から、新座市の保育申請の変更を推進。同申請において新座市は全国に先駆けてデジタル化を導入しています。
「政治には”変える力”がある」そう語るよねはし氏。一般質問で少なくない変化を新座市にもたらしてきました。
1期目でどのような変化をもたらしたのか、そして、何がその原動力を生み出しているのか、よねはし氏にお話を伺いました。
突然の病気で「人生詰んだ」と絶望していた
選挙ドットコム編集部(以下、編集部):政治家を目指したきっかけについて、教えてください。
よねはし ゆうた氏(以下、よねはし氏):私が政治家を目指したきっかけは、保育園の経営において制度の限界、壁にぶち当たったからです。
私は15歳のころ、1型糖尿病を発症しました。
保育士を取り巻く環境に疑問、起業へ
よねはし氏:いざ保育士になってみると、子ども達と触れ合う時間はすごく楽しく、幸せを感じました。
ただ、保育士を取り巻く仕事の環境は、低賃金でかつ残業・持ち帰り業務が多く、周りで頑張っている保育士さんが報われないな、とも感じるようになったんです。
そこで、まずは自分でその状況を何とかできないかな?と、起業を決意。スポーツのコーチ事業を経て保育園経営に着手しました。
ありがたいことに、給与体制の改善や残業ゼロ、有給を取りやすい環境など、私自身が保育士として抱いていた課題は解決できました。
しかし、今度は行政側とのやりとりの中で、以下のような様々な疑問が出てきます。
・保護者さんが平日に有給をとって役所に書類を出さないといけない
・働いている日数が足りないから保育園に預けることができない
・障がい児の受け入れができない保育園が多い
保育園側の努力だけではどうしようもない「制度」の壁にぶち当たったことで、自治体から、つまり、政治から変えないといけない!と思い、政治の道に足を踏み入れることを決めました。
見える活動!市政報告を大切に続けてきました
編集部:すごい熱量ですね!
2020年に初当選されて以降、政治活動を通して実感していることはありますか?
よねはし氏:地域のみなさんに見える活動や市政報告を欠かさずに続けてきました。
議会での一般質問を通して市に提案をすることで、実際に市が動くということを何度も経験し、私の活動が新座市民の生活に直結した!という出来事でこの仕事のやりがいを改めて感じました。
また、市民の方々から意見を頂戴する数が日に日に多くなり、沢山いただけるようになりました。一つひとつがすごいありがたく、と感じています。
編集部:そうなのですね!具体的にはどのような活動をされてきたのですか?
よねはし氏:新座市の保育のプロフェッショナルとして、私が取り組んだことは、保育園や学童保育申請の電子化です。
先述した通り、保育園や学童保育室に入るには、どれだけ忙しい保護者さんでも、わざわざ有給をとって(時間をつくり)市役所に申請をしなければいけません。
そのため、市役所に行かずともインターネット上で申請できる電子申請システムが渇望されていました。
実は、保育園の電子申請に関しては、令和7年までにシステムを導入するように、と国からもお達しがあります。しかし新座市では私の提案でこれを前倒し。令和5年度から電子申請をスタートさせています。
一方、学童保育室に関しては、国から電子化の指示はありませんでした。しかし、新座市では、全国に先駆けて電子申請が可能とすることができました。
このように、保育園を経営していた時にはできかなったことでも、政治に携わることで少しずつですが、制度を変えることができています。
提言しても最初は変わらないこともありました。しかし、粘り強く必要なことを角度を変え提言を繰り返すことによって実現でき、それが地域の方の幸せにもつながっていると実感できたんです。
すると、もう、よねはしに連絡すればなんとかなるんじゃないか?と、地域の方からさらにたくさんのご意見やご要望をいただけるようにもなりました。本当に有難く嬉しく思っています。
他にも実施したことを以下に列挙すると、
・横断歩道間の点字ブロック(エスコートゾーン)の設置
一部の横断歩道間に、点字ブロックを設置しました。
横断歩道の間には点字ブロックがないため、目が見えない方からすると、強い恐怖があります。自分でも目を閉じて歩いてみましたが、かなりの恐怖を感じました。そのため、横断歩道間の点字ブロックの設置を推進しました。
・スポーツ支援
スケートボードが市内でできる場所(三軒屋公園、栄緑道公園)の啓蒙や立て看板の設置、特定場所でのBMXの実施許可申請、と許可取得。新しい施設(大和田はなぶさばし公園)の設置を推進しました。
・まちづくり構想案のアップデート
新座市のまちづくり構想案は約8年前(平成27年3月11日)に完成して以降、更新が止まっています。
実はまちづくり構想があることが、大江戸線の延伸にはすごく重要です。だからこそ、今の時代に合わせたまちづくり構想案に更新する必要があります。
何度も訴え続けた結果、2023年の12月議会にて、まちづくり構想案に必要な、意見交換会や説明会を開催します!案を更新します!という答弁をいただくことができました。
また延伸に向けた資金を貯める必要もあるのですが、寄付金を募るガバメントクラウドファウンディングという手法も取り入れられています。
・東久留米志木線の早期開通に向けて
新座の南北を通る東久留米志木線は、現在も途中で分断されています。そのことに対し一般質問を行ったところ、「整備時期の検討とさせていただきたい」との前向きな言質を得ることができ、実際に令和5年3月に予算が組まれました。
また、道路の補修工事も提言し、畑中公民館通りや市場坂通りという大きな道路も補修されました。
編集部:あらためて、これから議員としてどんなことを成し遂げたいですか?
よねはし氏:私は新座市で5つのことを実現したいと考えています。
以下に記載しているのは私の政策の一部です。「もう少し詳しく知りたいな」と思われた方は、ぜひ私のホームページにアクセスしてください。
1. まちづくり
私が小学生の頃から地下鉄の大江戸線が延伸するという噂があり、待ち遠しくてたまりませんでした。しかし、まだ実現していません。
だからこそ、まず一駅、新座市馬場地区への延伸を全力で取り組みます!
他にも、スマートインターチェンジの開設など、利便性を向上させて、持続可能なまちにしたいと考えています。
都内の1区3市に隣接し、都市計画道路などが開通する際の道路線形が悪くなることが多いため、議員や近隣市長と情報や意見交換をしながら広域連携で通行しやすい接道の整備につとめます。
2. 人づくり
・東西南北にボール遊びができる公園整備
・子育てしやすい環境整備
・障がいのある児童、生徒の過ごしやすい環境整備
など、未来を担うすべての子どもたちにとって、より良い環境を構築するため、教育の充実にもより一層力を入れます!
3. 健康づくり
・アーバンスポーツや障がい者スポーツ、他世代が交流するスポーツの推進や機会創出
・認知症対策の強化
・高齢者の健康促進
など、誰もが「いきがいをもって暮らせる」環境を整備に力を入れます!
4. 安心づくり
・避難所の体制強化
・24時間利用できるAEDの増設
・有効な財源確保に基づいた医療費18歳までの入通院の無料化
・有効な財源確保に基づいた公立小学校の給食費の無料
など、災害に強く、お互いが助けあえる体制の強化に力を入れます!
5 うるおいづくり
・野火止用水の保護・保全
・蛍やカブトムシの里づくりへの支援
・都市農業の更なる振興
など、自然豊かで美しい雑木林とせせらぎを守るよう力を入れます!
もしかしたらこの話をお聞きの方の中には、若いのに何を知った風な、と思われる方もいらっしゃるかも知れません。
実は私は、39歳までに初当選をした議員で構成される「関東若手議員の会」において、埼玉代表をしております。
関東若手議員の会で実施していることは、定期的に各地の先端事例を伺ったり、オンラインでの情報共有、研修などです。
私は、他の関係機関での研修やコロナ禍でのオンライン活用もありましたが、最も多い月では10回以上出席し、新座市に適用すべきことは、委員会や一般質問などを通じて提言しています。
このように知見が集まる環境があるからこそ、新座市の政策について幅広い提言ができる
と考えています。
編集部:最後に、プライベートについても教えてください。
よねはし氏:実は私は、市議会議員となってから、「まちが今よりも良くなっていく」ことや、「相談をいただくこと」が毎日楽しくて仕方がなく、日中夜問わずに活動しています。
そのため、「こんなことをしています!」というプライベートをお伝えすることが、趣味ではじめたカブトムシの飼育ぐらいしかないのが現状です(笑)
そして、この状態がずっと続けばいいな、とも思っております。新座市内の各地で活動しておりますので、見かけた際はぜひお気軽に声をかけてくださいね。
【よねはしゆうた氏のプロフィールはこちら】