中絶が違法の1960年代アメリカ 名もなきヒロインたちが立ち上がった実話 「コール・ジェーン」公開決定

名もなきヒロインたちが「女性の権利」のために立ち上がった実話を映画化した「コール・ジェーン -女性たちの秘密の電話-」の劇場公開日が2024年3月22日に決まった。

「コール・ジェーン -女性たちの秘密の電話-」は、人工妊娠中絶が違法だった1960年代後半から70年代初頭にかけて、推定12,000人を救ったと言われている団体「ジェーン」について描いた作品。1968年、アメリカのシカゴ。裕福な家の主婦として生きるジョイは何不自由ない暮らしを送っていたが、2人目の子供の妊娠によって心臓の病気が悪化してしまう。唯一の治療は、妊娠をやめることだと担当医に言われ中絶を申し出るが、中絶が法律的に許されていない時代に、地元の病院の責任者である男性全員からは、「中絶は反対だ」と拒否されてしまう。ジョイは、張り紙を頼りに、違法だが安全な中絶手術を提供するアンダーグラウンドな団体「ジェーン」にたどり着く。そしてジョイは、「ジェーン」の一員となり、自分と同じ立場で中絶が必要な女性たちを救うために立ち上がる。

1973年アメリカ連邦最高裁が女性の人工妊娠中絶の権利を合法とした判決を下した「ロー対ウェイド事件」から50年が経過したアメリカでは、再び中絶を違法とする動きが活発化し、論争が激化している。そんな中、女性たちが自ら権利を勝ち取った実話が映画化された。

シリアスな問題でありながらエンターテインメントに昇華させた本作。監督を務めるのは、「キャロル」でアカデミー賞脚色賞にノミネートされたフィリス・ナジー。プロデューサーは、「ダラス・バイヤーズクラブ」「バービー」など、多くの世界的ヒット作品を生み出し続けているロビー・ブレナーが担当している。

【作品情報】
コール・ジェーン -女性たちの秘密の電話-
2024年3月22日(金) 全国公開
配給:プレシディオ
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