奈良の木材を海外へ ジェトロ奈良 フランス人デザイナーを迎えたプロジェクト

輸出などで奈良の木材の利用拡大を図ろうと、フランス人のデザイナーをバイヤーとして迎えたプロジェクトが行われています。

奈良を訪れているのは、フランスを拠点に活躍するデザイナー、マーク・フェランさんです。フェランさんは県などと連携して輸出支援を行っているジェトロ奈良の招きを受け、1月14日から吉野町などの産地をめぐり、吉野材の魅力などについて理解を深めました。フェランさんの作品は、家具・工業デザインの分野で最も権威ある賞の一つとされる、イタリアのコンパッソ・ドーロで最終候補の一つに選ばれるなど、世界で評価されています。

フェランさんは、吉野のスギやヒノキが大切に手入れされており、その質の高さに結びついていると話しました。そして真っすぐに通る木目が自身の作品に合うとして、棚板の材料に吉野のスギを使うことを提案する意向を示しました。

デザイナー マーク・フェランさん

「(吉野材は)いろんな魅力がありますが、まず木目が美しいです。デザイナーとして、材料をどのように使っていくのかを考え、質感とか木目の感じを自分の設計と組み合わせていく時に、美しい材料の中で選択肢の幅があることに魅力を感じます。」

ジェトロ奈良のこうした取り組みは今回が初めてといい、フェランさんは、木材や和紙、墨といった奈良の伝統産品を組み合わせるものづくりにも意欲を示しているということです。

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