「大谷グラブ」で夢つかめ! 小学校で独自プログラム ドジャースに動画も/青森・むつ市

大谷選手が寄贈したグラブでキャッチボールする子どもたち=19日、むつ市

 むつ市教育委員会は、米大リーグ・ドジャースの大谷翔平選手から寄贈されたグラブを活用して、子どもたちの夢や希望につなげる独自のプログラムに取り組んでいる。19日には、来年3月末に閉校予定の同市の正津川小学校で、児童8人が「大谷グラブ」を使って野球のゲームなどを楽しんだ。

 市内の全12小学校には、12日にグラブが届いた。プログラムは、大谷選手の偉大さを実感し、憧れを抱くことで子どもたちに夢や希望を持ってもらう狙い。寄贈されたグラブを授業で使うほか、大谷選手を題材にした教材を学ぶ。校内には大谷選手の等身大ポスター、50メートル走やボール投げの記録なども掲示。感謝を伝える動画を子どもたちが作り、ドジャース側に送る。

 市教委は、実践モデル校の正津川小での活動を参考に、他校にも実施を呼びかけている。

 19日は、5年生が道徳の授業で、大谷選手が自身の目標を達成するためにさまざまな努力を重ねたことを学んだ。その後の体育の授業は山本知也市長も加わり、1~5年生がキャッチボールと、バッティングティーにのせたボールを打って点数を競う「ティーボール」を行った。子どもたちはグラブを代わる代わる使い、ボールを一生懸命投げたり追いかけたりしながら野球の楽しさに触れた。

 同小最後の卒業生となる5年生にとっては特別な思い出になった様子。畑中涼子さんは「全校児童は少ないけど、あんなにすごい大谷選手がくれたグローブを使ってみんなで楽しめたのでうれしい」と笑顔。野球をやっているという松本順龍君は「こういう思い出ができて光栄。将来は大谷選手みたいになりたい」と話した。

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