会見に出席した記者が感じた“違和感” 在宅起訴の大野泰正参院議員が冒頭で謝罪忘れる!?

(夏目みな美キャスター)
大野泰正議員はキックバックの不記載への関与も否定、議員辞職も否定しました。その後動きはあったんでしょうか?会見に出席したCBC木下大記者に話を聞きます。

木下さん、会見をどう見ましたか。

これまで冒頭で頭を下げていたが…

(CBC木下大記者)
会見は午後4時半前に行われたんですけれども、およそ30分間行われた今回の会見で、私はちょっと違和感を覚えたことが二つありまして、一つは冒頭で、大野議員が頭を下げることがなかったんですね。

これまで私が、この裏金疑惑関連で取材を続けてきたんですけれども、必ず囲み取材などの冒頭で彼は頭を下げていました。逆にいうとそれぐらい意識が飛び、相当な緊張があったのかなというふうにも読み取れました。

なかった「国民、生活者への謝罪」

そして二つ目の違和感ですけれども、19日の会見の中で出たその発言そのものです。

自民党を離党した理由として「党に迷惑をかけられないので離党した」と。また、参議院の内閣委員長も辞任したということなんですが、その理由も「参議院に迷惑をかけられない」という理由だったんですね。

その一方で私たち国民や生活者に対しては、今後裁判を控えているなどの事情もあって「しかるべき時期にしっかりと説明責任を果たしていきたい」という言葉をずっと繰り返していたんです。

生活者に対する、今回の事態を招いたことへの明確なお詫びや謝罪など、ストレートな説明がなかった、希薄だったという印象は免れませんね。

(大石邦彦アンカーマン)
説明責任って、まさにきょう19日だと思っていたんですけれども、5000万円の使い道も含めて、これからどう説明責任果たすんでしょうね。

(木下記者)
まさにそうなんです。十分な説明責任を果たしたとは到底言えない、真逆の会見だったんですけれども、肝心な派閥への言及なども今回明言を避けてるんです。

「大野議員に限ったことではない…」

これは大野議員だけに限ったことではなくて、これに付随してですけれども、金額のそもそも多寡に関わらず、裏金の疑惑が持たれている議員それぞれが、まず説明責任を果たすことが、重要だと思うんですけれども、それが今回立件されなかったから“あったことをなかったことにする”、“人の噂も七十五日”ではないんですけれども、このままフェードアウトということだけは絶対に許してはいけないと思います。

(夏目キャスター)
関係者によりますと、東京地検特捜部は19日の処分で、この事件の捜査に大方の区切りをつけたとみられるということなんですけれども、この状況で国民は本当に納得できているんでしょうか?

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