子どもの「お年玉」そのまま貯める?運用する?ママ・パパがしていること

一年の始まりに、地味にパパ・ママの頭を悩ませるのがお年玉。

親戚の子にどれだけの金額をあげればいいのか? そもそも自分の子にはあげたほうがいいのか? そんな悩みから始まり、もらったお年玉は誰が管理するか? まで、その悩みはさまざまです。

まずは親がお年玉を管理するという家庭は多いですが、昨今はその管理の方法も多岐に渡っています。

今回は、子どものお年玉を預かって管理する親が、どんな方法をとっているのか、実際にさまざまな方法でお年玉を管理しているパパ・ママにその理由やメリットなどを語ってもらいました。

お年玉を親が管理!みんなはどんなやり方をしている?

1: 子どもの口座に貯金する

子どものお年玉管理で最もスタンダードで多くの人がやっている方法が、子ども名義の口座への貯金ではないでしょうか。

初お年玉をもらったことをきっかけに、子どもの口座を開設するパパ・ママも多いようです。

「お年玉ってやはり大金なので、小学生のうちは子どもに管理させるのは危険な気がします。とりあえず子どもの口座に入金していますが、中学生くらいからは自分で貯金をするのか使うのかなどを考えさせようと思っています」(自営業/38歳)

このように、「ある程度、自分でお金の使い道を考えられるまではとりあえず貯金」という家庭もあるようです。適切なタイミングでまとまったお金を子どもに渡せることを、メリットと考えているパパ・ママが多いのですね。

一方で、「ずっとお年玉を口座に貯めているけれど、今度はどんなタイミングで子どもに渡せばいいのかが悩みのタネになっています(笑)」という意見も。

とりあえずでなんとなく貯めていると、子どもに手渡すタイミングが難しいですよね。いつまで貯金に回すか、買いたいものなどの目標などを親子で話し合っても良いかもしれません。

2: 家の中に置いておく

一見、貯金する場所が銀行口座なのかタンスなのかという違いだけなのでは? と感じますが、この方法をとっている家庭は「タンス貯金をしている」という意識ではないことが多いようです。

「子どもが欲しがっているものの金額が大きい場合、その金額に達するまで家の中にお金を置いて親が管理しています。目標まで貯まったら子どもに渡して、自分で買いにいかせます」(出版社勤務/42歳)

明確に欲しいものがある場合は、口座ではなく家に貯めておくことでお金を下ろす手間を省いているようです。

最近はタブレットやスマホなど、子どもの欲しいものが高額な場合も多いですよね。普段のお小遣いでの貯金にお年玉をプラスすることで、グッと目標金額に近づけることができます。

また、この方法で子どもが中古でiPadを購入したというママは「自分の欲しいものを手に入れるのに、どれだけのお金や時間がかかるのかを理解したようです」と話していました。金銭感覚を養うことにも一役買っているようです。

3: 投資信託に預けて運用

「最初は普通に貯金にしようかと思ったのですが、どこの銀行も金利がほぼゼロで本当にただ貯めるだけになってしまうので、どうせなら子どもと一緒に運用してみようと投資信託にお年玉のお金を預けることにしました。

お年玉をもらってすぐに預けるというよりは、投資するタイミングを見計らって預けたり、何回かに金額を分けて預けたりしています。親子で損益を確認する時間も楽しいですよ」(ゲーム会社勤務/41歳)

ジュニアNISAにお金を入れておく、という方法と似ていますが、残念ながらジュニアNISAは2023年をもって廃止されてしまいました。

2024年から始まった新NISAでは子ども名義の口座を作ることができないため、現在、子どもの名義でお金を運用するのであれば、証券会社で口座を作って……という方法になります。

日本は子どもへの金融教育がなかなか進んでいないといわれていますが、お年玉などのまとまったお金が入ったタイミングは、家族で投資や金融について学んだり、実際に始めてみたりする良いきっかけになりますね。

4: スマホ決済口座やプリペイドカードにお金を入れる

なんとも現代っぽい方法で管理しているパパ・ママもいます。

「スマホ決済の口座を子ども名義で作っているので、そこにお年玉でもらったお金も入れていますね。結局使ってしまうと思うので、お小遣いなどと同じように普段の生活でお年玉のお金も使えるようにしています。

ただ、お年玉をそのまま渡さずにスマホ決済口座に入れているのには理由があって。我が家はPayPayを利用しているのですが、アカウントに1日や1ヶ月の利用上限額を設定できるのですよね。

お年玉が入ったからといって、一気に使うことがないように管理できるので便利です」(専業主婦/34歳)

お年玉とお小遣いをあえて区別せず、普段から使えるようにしているという家庭も意外に多いものです。しかし、不安なのは「大きな金額を一気に使ってしまうのでは」という部分ですよね。

スマホ決済や子ども用のプリペイドカードは、子どもに自由に使わせているようでいてしっかりと親が管理できます。中には、何にお金を使ったか親に通知が来るサービスもあるので、「管理しつつ、お金は自分で使わせたい」という場合は検討しても良いかもしれません。

“あえて自由に使わせる”派もいる!

「お年玉はあえて子どもに渡して自由に使わせています。もちろん、『友達に奢らない、貸し借りはしない』という一定のルールは設けていますが。

せっかくなので、欲しいゲームソフトなどを自分で考えて買ってみてほしいというのと、散財したら散財したで『こんなことに使うのは無駄遣いなんだ』ということも考えられるようになると思うので」(薬剤師/39歳)

このように、あえてお年玉を思いっきり使わせることで金銭感覚を学んでもらうという方法をとっているパパ・ママもいます。

全額ではなくとも、一部は好きに使わせて残りは親がさまざまな方法で管理している、というハイブリッド方式を行なっている家庭もあるようです。

子ども自身でしっかり使い方を考えたり貯金に回したりと、上手に管理ができるのが理想ですが、まだお金の価値をしっかり理解していない子どもに全てを任せてしまうのは不安ですよね。

とはいえ、親が管理する方法もたくさんあり、親自身もその管理の方法に迷ってしまいます。

まとまったお金が入るお年玉は、子どもの金融教育を始める良いタイミングでもあります。まずは親だけで管理方法を決めず、子どもの希望なども聞きながら話し合ってみましょう。家庭にぴったりな方法が見つかれば良いですね。

(ハピママ*/ 高橋 マミ)

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