馳知事、819万円受領 「政治不信招き心からおわび」 18~21年の5年間

 2021年10月まで安倍派の衆院議員だった馳浩知事は19日、北國新聞社の取材に対し、18年からの5年間で計819万円の還流を受けていたと明らかにした。馳氏は「政治不信を招いて心からおわびする」と陳謝した。

 今月11日に同派の塩谷立座長から連絡を受け、政治資金収支報告書に不記載の還流金を初めて確認したという。内訳は18年100万円、19年118万円、20年272万円、21年321万円、22年8万円。一部は事務所費に充てたという。近く収支報告書を修正する。

 馳氏は1995年の参院議員初当選時から同派に所属し、副会長まで務めた。「期数を重ねれば(ノルマの)負担が重くなることは分かっていた」と述べた一方、個人で毎年政治資金パーティーも開き、チケット販売は秘書らに任せていたため、派閥からのキックバックを自身は正確に把握していなかったとした。

 馳氏は「収支報告書は政治資金規正法にのっとり提出するよう会計責任者には言い続けてきた。会計処理は毎回私がチェックしてきたが、不記載を見抜けず、結果として監督不行き届きだった」と話した。

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